photo by ぱくたそ
どんな活動にも共通する普遍性
「種まき」と「収穫」
どう考えても、種まきをせずして収穫はありえません。
そして、収穫するには「育成」が必要になります。
タネを撒いたからといって、すぐに実を回収できれば誰も苦労はしませんし、それこそすぐに結果が出るなら続けること自体がとても楽な作業になってしまうでしょう。
そう、この育成が難しい!
本来、「育てる」っていうのは楽しみであり楽しい現象なんです。
成長を見守ることは誰にとっても未来を予感させるものだから。
それが「なぜ」不安になり、途中でやめてしまう人が続出するのか。
それは「成長の実感が得られない」ことが全ての原因です。
大きな結果が出ない、出るまでまずやれないのです。
そこで「小さな結果に気づく力」が必要になります。
目次
楽しくてしんどかった「種まき期間」
私は友人に手伝ってもらい、フリー音楽素材サイト「音の園」を作りました。
過去にも2人で考えて作ったサイトは色々あれど、どれも最後まで機能したり、何かしらの「結果」を残せたものは限られます。
その中でも「音の園」は私たちに笑いや感動をもたらしてくれました。
では、他に作ったサイトやサービスはどうなったのか?
それは文字通り、
「自分たちの血肉になって経験値として昇華された」
これがいわゆる
「色々製品を作ってみたが、結果が出たのは1つだけ」
そういった現象に近いのでしょう。
なんども失敗して、需要が不明確なまま自分たちがコンテンツを作ることが継続できなかったり(まぁそれ自分なのですが)
そうしていくうちに、次はどういったものを作るのか、やるのか。
その話し合いが楽しかったりします (やるのはしんどいけど)
収穫とは?
収穫って、つまり「何かしらの結果が出ること」です。
音楽で言えば曲が何かの作品に使われること。
もしかしたら、まだ曲つくりを始めたばかりの人にとっては、
「初めての曲が完成する」
これが収穫なのかもしれません。
あるいは、
「人気が出る」「認知される」「お金になる」
そのように、人それぞれの価値観、尺度で収穫があります。
サイトが発見されるまで、ある程度一部の人に認知されるまで2年かかり、それを使って何かコンテンツ、作品を作って、それが表に出てくる、フィードバックを受けるところまで1年以上。
何せ、いくら音楽を見つけてもらえても、見つけた人が作品を作りきらなければ表に出てきません。
ここでさらに第二の壁
それも正しいやり方でアップされなければ、検索に出てこないのです。
これが第三の壁
どこかで知らない作品に自分たちの曲が使われているかもしれませんし、全ての使用者がクレジットを表記してくれるとは限りません。
それを全て把握するのは不可能です。
だからこそ、使用報告やエゴサーチで自分の作品が使われたことが分かれば、どれだけ自分たちがやってきたことが報われるでしょうか。
お金にならなくても、「嬉しい」と言う達成感があります。
作った曲がお金にならなくても「使ってもらえた」と言う達成感と嬉しさ、これが初の褒美。
まずはそこ、であったりします。
何を信じるか
認知されるまで自分でができることを色々とやりますが、基本的に人は「自分で実感を得れた方法」でないとなかなか継続できません。
自己啓発でテンションが上がるも、結局次の日からやれないのはこれでしょう。
良い話はたくさんあれど、本当に自分の中に落とし込むには
「自分の行動の先にある経験が必須」になります。
「分かっててもその方法でやりたく無い!」
という人も中にいるでしょうし、自分もその一人です。
やったほうが確率が上がるのにやらないんです。頑固でプライドがあるんですね。
でも、それも含めて「自分ができることと、できないこと」だったりします。
「これをやれば確実に数字が上がる」
結果を出してる人にそう言われても、本人にその成功体験が無い限り、自分を信じて実行し続けるのは非常に心が折れます。
もはや途中から自分を信じているのか、その人の言うことを信じているのかさえ分からなくなるんです。
人を集める難しさ
がむしゃらにブログ書いて、曲を作って、それでもなかなかアクセスが集まらず、と言うのは苦しい時期だと思います。
どれだけ自己満足に浸ればいいのか?
自分の曲のクオリティを上げることばかりに固執すればいいのか?
店を出すだけなら簡単
サイトを作るだけなら簡単
メニューや曲を作るだけなら簡単
でも、人がこなければ意味がありません。
そこで
「集客することが一番難しい」
フランチャイズ然り、すでにあるブランドやサービスを使うなら別ですが、自分のブランドを立ち上げるにはゼロスタート。
何の戦略もなければ撃沈します。
作曲と人生の攻略
さて、もう一度、種まきと収穫について考えてみます。
音楽で生計を立てたい人は多いと思います。
若い頃の自分もまさにそうで、将来設計や資産形成までも考えが及ばず、好きなことをやれればお金はいらない、と言う考えでした。
問題は
「好きなことだけで生活することにこだわるかどうか」
そして、
「その職業で名乗れる期間をどれだけ長くするか」
例えば、早くリアルでも作曲家と名乗りたいばかり、仕事をやめてフリーランスになり、貯金を切り崩しながら頑張る、と言うのはよくある構図だと思います。
昔の自分もバンド時代、これを目指してましたが、結果的に
「ただのフリーター」
結局お金は必要で、同じ金額を稼ぐにはアルバイトだから正社員よりも多く働く必要があり、待遇も悪い。
時間も捻出できず、バンドはほぼ稼げずマイナス金利状態。
「クソにもならないプライドを守って、それがどれだけ重要だったのか」
バンド活動に、作曲活動に「投資している」はずなんです。
時間もお金も。
それが一円も稼げない、と言う期間は、普通に働いていたら何百万円と稼げた時間です。
だからこそ、タイミングはよく考える必要がある、と。
もちろん、
作曲を続けるには、適度なハングリー精神と、適度でサバイバルな環境が必要。
普通に働いて不自由ない収入があればやる気がなくなる可能性も否定できません。
そこが非常に難しい。
だからあえて仕事を辞めて、やりたいこと一本でいこうと考えてしまう。
逆に貯金が尽きて資産もなく「来年は食べていけるか」などと言う焦燥感の中、まともな精神で曲を書けるのか…
そんな覚醒じみたストーリーに乗っかれる人は一握りの猛者です。
私はやはり「精神を安定させる必要がある」と思っています。それが今の30代の私の価値観なんでしょうね。
それには結局お金が必要です。
全てのバランスをうまく保ちながらも、情熱を失わなずに継続すると言うのは本当に難しいことだと思っています。
30代の戦い方
今の時代、別に普通に働きながらでも好きなことは時間を作ればある程度はできるようになって来ました。
私は34才ですが、 もうおっさんと言えばおっさんです、しかし作曲界隈で言ったらまだまだ若造レベルです。
もちろん、若い人ですごい作品に携わっていたり、そう言った才能を見ると、死ぬまでにそう言う作品に関われたらいいな、くらいな気持ちになりそうな時もあります。
しかし、人それぞれ何かを始めた時期や、自分の意識を変えた年齢と言うのは異なります。私はちょっと遅かった。
けど、指くわえて老害みたいに愚痴や言い訳をする人生はまっぴら。諦めたくない。
種まきと収穫を急ぐあまり、すぐに結果が出なくて諦めたり、自分を極端に過酷な環境に身を置いてしまって、結果的に追い詰められ夢を諦める
それではあまりにもったないことです。
と言うのも、やはり昔の私も性格が極端で、これに該当してました。
夢を諦めそうになりましたが、一度冷静になり
「結果を急がない」「地道に継続する」
「働きながら金を貯め、基盤を整える」「投資する、積立てる」
お金は必要であり、長く続けるには投資も必要になります。
終わりに
好きなことを続けるには結果を急がず、勢いだけではなく、きちんと全体を考えながらひとつひとつコツコツ積み重ねることが大事だと思ってます。
それが30代の戦い方。
非常に現実的だなぁと自分でも思いますが、身体は衰えてくるので健康を意識しながら筋トレもしてますし、食事管理もして、睡眠もとるようになりました。
サイトを立ち上げた当時、曲をいっぱい書かなきゃ、って焦り極端な生活してましたが、普通に働きながらだと体壊れますねあれw
自分の精神を安定させる、のも仕事の1つ。
「1つ1つ、バランス良く大事にしていく」
人それぞれの戦い方があると思うので、自分でそれを見つけながら、時には途中で作戦を変えるのも大事かと。
同じことを私はブログで言い続けると思いますが、それはきっと初心を忘れたくないから、だと思います。それともまだ初心者だからなのかw
でも、今年や来年は良い報告が出来るように、頑張りたいですね。