キーボーディストやピアニストは鍵盤のタッチがとても気になりますよね?
鍵盤の種類はメーカーで異なり、KORGならRHなど、YAMAHAならBH、GHSなど、RolandならPHA、アイボリーフィールなど色々あります。
今回はBH、正式名称は「バランスドハンマー」これについて書きます。
YAMAHAでBH鍵盤、バランスドハンマーを採用しているモデルは、主にシンセサイザーの上位機種で88鍵盤タイプです。
バランスドハンマーは88鍵盤のピアノタッチに採用される鍵盤タッチですが、通常のピアノタッチと少し違うのが特徴です。
目次
GH鍵盤/グレードハンマー
基本的にYAMAHAの電子ピアノは「ピアノ曲を弾くために想定されて作られている」ため、BH鍵盤ではなく「GHS」または「GH」などが採用されています。
GHは「グレードハンマー」の略で、特徴としては低音域を弾くとタッチが重くなり、高音域に行くと軽くなる、というものです。
これはグランドピアノと同じニュアンスを実現するために、どのメーカーもこのようなタッチを目指して採用しています。
GHSはグレードハンマースタンダードの略で、基本的には電子ピアノのグレードによってGHを軸に軽いか重いか、という調整をして名称も若干変更しています。
BH鍵盤/バランスドハンマー
では、BH、バランスドハンマーについて見ていきましょう。
バランスドハンマーは文字通り、バランスが均一になっている鍵盤タッチです。
どういうアクションかというと、88鍵盤、全て同じタッチ、というバランスのとれたピアノタッチになっています。
Photo by yamaha
そして、このタッチはYAMAHAの上位機種のシンセサイザーに採用されています。
その理由は、シンセサイザーはピアノだけでなく様々な音色を弾くことが想定されますので、ピアノの音色だけに特化したGHを採用してしまうと、シンセ系、オルガン系、エレピ系、その他の生楽器の音色などを弾くときに、弾きにくい、ということが発生してしまいます。
通常は、それでも気合いで弾け!という感じか、もしくは61鍵盤、76鍵盤を買いなさい、という流れになるのですが、BH鍵盤は、88鍵盤で全ての音色に対応したい!という要望に応えるものとなっているんです。
とはいえ、BH鍵盤といえど基本的にはピアノタッチの重さになっているので61、76のシンセタッチよりも重たい鍵盤です。
BH鍵盤は、MONTAGE8の他、MOTIFシリーズの8にも採用されています。
終わりに
KORGやRolandの上級シンセ、88鍵盤にはRHなどのピアノを優先した鍵盤タッチを採用していますが、YAMAHAはあくまで88鍵盤でもシンセサイザーなのでバランスを、という考えなのでしょうね。
どちらが好みなのかはプレイヤー次第といったところです。
もちろん、音源やベロシティ感度によっても感覚は違うのでぜひ自分で試奏してチェックして見ましょう。