Photo by KORG
久々のシンセ雑談。
KRONOS SEが登場しましたが、1番の注目度はレッドブラックカラー! ゴシック系というか、ビジュアル系なプレイヤーの方は似合うかもしれませんね〜。すごくかっこいいです。
以前、ライトウェイトである「KRONOS LS」を購入したのですが、サウンドは抜群に良い反面、ライトウェイトタッチであるがゆえに犠牲になっているものがありました。
それは「ピアノサウンド」(音は一緒なのでタッチですね)
そのほかのサウンドは本当に弾きやすかったのですが・・・
以前このブログでもレビューを書いたので分かってはいたものの、やはり一長一短の壁はありました。
とうとう意を決して最近KRONOS 2-88を購入したので色々振り返って見ようかと・・・(もうこれ最終形態かな)
(LSはとうに売ってしまったのですね〜好きでしたが)
イタリアングランド、KAproパックのSEと迷ったのですが、15万円も差額があり、追加で購入できるので、個人的にはブラックカラーと温かみのあるサイドウッドの木目が好みが決め手でしたね。
自分でバイトして初めて買ったシンセがKORGのTRITON STUDIOでした。
なので、結局ずっとKORGは使ってきてますねw
マスターキーボードの変更
JUPITER-80を半年ほどマスターキーボードにしてましたが、やはり指が弱くなりピアノが弾けなくなってきたので、強制的に変えようと決断しました。
打ち込みではJUPITER-80の方が気楽でしたが、ピアノを弾く機会がどんどん遠ざかるので・・・RD-700NXもずっと使ってきてまして、88鍵盤で被ってしまうんですが、タッチが良いのでどうしても売れませんね。
700NXは未だに人気があって、結構プロのキーボードプレイヤーでもRD-2000を差し置いて700NXを好む人もいるよう。
操作性がシンプルだし、実はタッチもRD2000と全然違うからそれは頷けますね。
2000はタッチが浅いんですよね。
あとはコントロール部分が複雑化してしまったので、初めて買う人はいいのですが、700に慣れている人はリアルタイムの操作性は700の方が抜群なので迷うところだと思います。
KRONOSとJUPITER-80
さて、KRONOSは発売してからもう7~8年くらい経つでしょうか、JUPITER-80と同じ時期に出たのでよく比べられていました。
今では戦略的にも全然違うシンセでしょ、って感じなんですがw
当時RolandのワークステーションはFANTOM Gが主力だったので、後継機種、というか、FANTOMの次に出るものが期待される中、方向性を変えてきたんですよね。
JUPITER-80がシーケンサーやサンプリングなど、ワークステーションシンセ機能を省いて登場したので、この時期からハードシンセに求められるものや可能性みたいなものが変わってきたのかなと。
パフォーマンスシンセ、というカテゴリーをRolandが打ち出してきたのですが、それに屈せずにKRONOSはワークステーション、総合音源を貫いてきて、ロングセラーになったんだなーと感じています。
どちらもそれぞれの良さはありますが、まぁ一般的にはお買い得感満載のKRONOSを選択するとは思います。
実際、私も使っていて思うのですが、音源がバケモノ級に良いんですね。
ピアノサウンドはガチでやばいくらい素晴らしいので。
ただピアノタッチで言えば、やはりRH3の良さはシンセ音源との親和性もあるのですが、ピアノサウンドだけで言えば黒鍵の長さや象牙感、返りが自然なRDシリーズに軍ぱいは上がります。
ですが、総合的なシンセの魅力としてはKRONOSの圧勝という印象があります。
用途が違うので比べるものではありませんが。
バンドをやっていた時は、KORGをTRITONの頃からずっとメインで使ってきて、M3が最後でした。
KRONOSが出た時はちょうどバンドから離れた時だったので、いまいち買おうという気にはなれなかったんですね。
ただKRONOS はすぐにX、2、とバージョンアップしてきたので、どちらにしても最終形態である2を安く買えてよかったのかなと。
鍵盤の素材
RolandはFANTOM Gの時から、88鍵盤にアイボリーフィールを使い出して、ステージピアノのタッチをワークステーションの88keyでカバーできる、という感じでしたね。
鍵盤の素材はどのメーカーが弾きやすいのかとかよく引き合いに出されます。
KORGは昔から変わらずで、KRONOSの61keyはもう少し頑張っても良いんじゃ無いかなーとは思うのですが、RolandやYAMAHAは、シンセタッチ、いわゆる、61、76の鍵盤が良いんですよね。
特にFantom G、V SYNTH GT、JUPUTER-80までは良い鍵盤を使ってて、JUPITER-80は今でも良い鍵盤だなーと思ってます。
M3-88、OASYSらへんのタッチまでは記憶にあるのですが、なんというか、ピアノ音源も違うのでKRONOSのRH3は別物って感じがしました。
TRITON EXTREME、OASYSまではRH2だったと思うのですが、M3はどうだったのかな・・・RH3だったかな?
ただM3よりも音がいいし本体も違うので、KRONOSは別物に見えてしまうのはありますよね〜
ワークステーションシンセの完成形
今時シーケンサーは使うのか、と言えば疑問かもしれませんが、やはり「一応付いている」っていうのは付いてないよりも良いんですよね。
サンプリングはもちろんですが、KRONOSは自分のシンセをデータベースで管理している、という感覚が味わえます。
容量やバンク管理はもちろん、使いやすさ抜群の大画面タッチビューディスプレイが本当に素晴らしい。
そして、追加音源を購入して「進化させれる」という点ですね。
KORGは昔からYAMAHAなどと比べると生楽器のサウンドが苦手でしたが、TRITONなど、ジャリジャリしたベル系やシンセ系、抜けの良いブラス、ストリングス、オルガンなどのサウンドはすごかった。
いわゆる「バンド向けのサウンド」で、特に意識しなくても音抜けが良いハイファイなサウンドだった記憶があります。
それに対して、ウィークポイントであるピアノなどの生楽器の弱点を完全に潰したのがKRONOSなんですね。
全ての専用音源を全乗せしてるので、オルガンやシンセもすごいし、苦手だったピアノの音もソフト音源と大差ないレベル、バージョンアップでクイックレイヤー、スプリット機能による素早い音色チェックも簡易的にできるように。
一台持ってて損無しの機種になりました。
これはキーボードプレイヤーからしたら、本当に信頼できるシンセだと思います。
KRONOS3とか出るのかな?
KRONOS SEの登場で、カラーリング+音源乗せ戦略もいよいよ終盤を迎えるのかなーとユーザーは期待してますね。
もしKRONOS3が出るのなら、これ以上何が進化するのでしょうかね〜
正直ハードシンセは販売的には厳しい状況だとは思いますが、絶対に一定数、というか全てのプレイヤーから期待されているわけなんですよね。
特に今の30〜50くらいの世代にとっては、おっさんはハード好きだから。
別にプロ仕様でアマチュアが持て余す機能だとしても、単純にハードで良い音を鳴らせてたくさん機能が入っているのは嬉しいんですよね。
弱点と言えば、あとは「起動時間」だけかなって。
家で使う分には良いのですが、ライブだとちょっと長く感じるでしょうね。
個人的には「軽量化」ってデメリットもあると思ってるんですよ。
KRONOS LSを買ってからKRONOS2を買ったので分かるんですが、重厚感が全然違うんですよね。やっぱりピアノタッチの鍵盤を受け止める本体の堅牢性、みたいなのは、弾いていて重要だと思うわけです。
軽いのが良いとは分かってるんですけどね。
だからRDシリーズもそうだし、MONTAGEにしても堅牢性や丁寧なデザイン、素材は一長一短ですね。自宅なら良いですが、持ち運びはしんどいと思いますので。
終わりに
SEは2月に出たばかりなのでまだ30万〜35万する中、KRONOS2はタイミング次第で88鍵盤でも新品で20万以下で買えてしまう事を考えたら、やはりMONTAGEは値下がりもせずにすごく高く感じますね。
サウンドや視認性の良いLEDなど作りは抜群に良いですが。
ただ、KRONOSの大画面はどこのメーカーにも負けてないとは思いますね。文字入力やデータ管理、グラフィカルなインターフェース、所有している喜びを与えてくれるのは間違い無いと思います。
KRONOSは未だに最強のシンセサイザーですね。