Photo by Alesis
あの Alesis が、88keyのセミウェイト鍵盤「Recital」に続いて、ハンマーアクション型の電子キーボードを出しました。
いや、もうキーボードではなく普通に電子ピアノですね。
その名も「Recital Pro」です。
デザインはそこまで大きく変わっていないのですが、基本的にハンマーアクションになったことにより本体のサイズが大きくなり、重量が増えています。
Recital Proの特徴は「電池駆動」する電子ピアノ
正直言ってしまうと、Recital のすごいところは88keyでセミウェイト鍵盤、電池駆動でスピーカー付きで軽量である、と言う部分だと思っています。
76key なら CASIO や YAMAHA でもありますが、88keyは Alesis だけです。
今回の Recital Pro では、電池駆動はそのままでハンマーアクションになりました (単一電池6本)
つまり、普通に88鍵盤の電子ピアノタッチでどこでも弾ける、と言うことです。
ぶっちゃけ普通なら電池駆動は削ると思いましたが、、やってくれました、究極の差別化です。
価格的には 35800円 と、Recital より6000円増。
その価格帯で国内機種のライバル製品だと、CASIO の Privia PX-160、YAMAHA P-45 か P-115、KORG の LP-180 あたりです。
ですが、これらは全て電源アダプター必須の通常の電子ピアノ。
野外やポータビリティを優先させつつ、ハンマーアクションを求める人は Recital Pro 一択で間違い無いでしょう。
てかハンマーアクションの88鍵盤で電池駆動、スピーカー付きの電子ピアノって、
私の知る限りではどのメーカーにも無いはず。
Recital との違い
Recital の良さをそのまま受け継いでいるので、重さ以外劣化は無し。
音色数が5から12へ増えていますので、レイヤーやスプリットの組み合わせも広がりますね。
本体が 3kg 増えて12kgに。レコーダー機能がついたので練習に良いですね。
Recital の特徴はこちらの記事を参考に。
スペックまとめ
- 88key-フルサイズでハンマーアクション
- 単一6本でも電池駆動 (Recitalは単三6本)
- 音色数5→12
- レコーダー機能付き
- エフェクター(リバーブ/コーラス) +モジュレーション追加
- 譜面立て付き
- レイヤースプリット機能
- USB/MIDI
- 20Wのスピーカー付き
- 9kg→12kg
デメリットとしては、タッチが重たくなったことで約3Kg重たくなったこと。
当然ですが、セミウェイテッドで88Keyはタッチも重量も軽くて魅力的なので、どちらを選択するかになりますね。
求められているのは「コスパ」と「差別化」
毎回同じことを書いているのですが、やはり「コスパが重要」です。
低価格でどれだけ機能的に満足できるものを作れるかが、初心者の方やピアノを始めたいと思っている人の需要に繋がると思うんですよね。
この4万円周辺がエントリー向け電子ピアノ戦争区域。
Recital、Recital Pro、これだけの独自性のある商品を作れば、CASIO や YAMAHA、KORG に一辺倒だったユーザーも目を向け始めるかもしれませんね。
とは言え、いくらコスパが良くても音やタッチ、鍵盤の素材、タッチセンサー数などは違うので好みの問題もあります。
ですが、ポータビリティで88鍵、電池駆動のスピーカー付き電子キーボードは一定の需要があると思います。
それをハンマーアクションで実現したのは素晴らしいですね。
最後に
タッチがどんな感じかが未知ですが、よほど拘る人でなければ許容範囲かと思いますし、それらを考慮しても上記の恩恵は凄まじいと言えます。
野外や一つの場所にとらわれずポータブルな使い方を最優先したい人、そしてピアノタッチで弾きたい人へ Recital Pro はオススメですね。