MATRIXBRUTEはアナログシンセとしては革新的な仕様になっており、ルックスも素晴らしいですね。
アナログシンセはシンセに興味をもつ人なら誰でも一度は欲しくなると思うのですが、用途が決まってないと実際には音を作って個人的に弾いたりする程度で終わってしまうので、所有したり維持する手間を考えさせられてしまいます。
ただ音が太いし、直接触れる操作子やコントロールも豊富で所有していて満足させてくれることはもちろん、シンセの基本的なパラメーターを覚えるにはもってこいで・・・
デジタルシンセの内部パラメータやディスプレイの階層で数字とにらめっこしているよりかは、直感的に音創りをしていけます。
MATRIXBRUTEの使用感
オシレータやミキサー、フィルター、アンプの流れが左から右へ、間にマトリクスパネルを挟んでシーケンスとエフェクトが右に配置されていて、初めて触ってもとにかく基本的になシンセの音の流れが分かりやすいのが特徴です。
つまみの配置も左上から整理されていて、使っていればパラメータの位置が覚えやすいかと。
ここが特徴だ、と言われたらやっぱりデザインとマトリクスパネル。
そうやって個性がはっきりしているシンセが好きですね。
パラフォニックモード、デュオモードが使えるものの基本的にはモノシンセなので、遊びで弾く分にはいいのですが、作曲にどう使うか、というのが自分の課題です。
ソフトシンセが主流の中、なんとか自分が惚れたモノシンセを作曲で実用的に使うのはわざわざ実機を持っている意味があるというものです。
マトリクスパネル
このシンセの最大の特徴である、256のボタン、マトリクスパネルの発想と応用が素晴らしく、アナログシンセではあるものの、MIDI周りやデータ関連などはとても考えられているのです。
プリセットの呼び出しも保存も、ステップシーケンサーも視覚的に捕らえやすく、それに惚れて購入しました。
特に配線をつなぐシンセのイメージを完全に排除し、全てマトリクスパネルで完結するような仕様になっているのはアナログシンセを所有したい、そう思わせてくれたのでした。
確かに配線繋いで音創りしている様はかっこいいのですが、自分はパフォーマーではなく作曲したい人間なので、このパネルの操作性がなければ欲しいと思いませんでした。
その辺は、もし自分がサウンドトラックを作ってなかったり、プレイヤーメインとして活動していたらまた違っていたと思います。
あくまで出来上がった曲が全てなので、使いやすいシンセが良いです。
作曲のための実用的な使い方
これだけパネルがあるので、左側のコントロールで音創りができるようになってきても、可能性は無限です。
ここが多分ずっと課題、かつ飽きるまで使える部分なのでしょうね。
ただ、ブルートファクターで音が変貌し、使いやすいステップシーケンサーが使えるというのが作曲には組み込める部分かなと思っています。
9割り型、作曲をソフトで終わらせて、アナログサウンドを組み込むイメージです。
主流となってくるのは、ステップシーケンサーによるアルペジオになってくると思っていますが、その辺りがソリッドかつ、ピュアなサウンドに欠かせない感じになるのではないかと思ってます。
テンポの速いバトル曲や、ゲートを絞ってピコピコしたアルペジエーターを入れるのも味付けになりそうです。
また最近では映画系のフィルムコンポーザーがオーケストラとこの機種を融合させているのを見て、そういう使い方が一番分かりやすいーって思いました。
Alexandre Desplat という人で、オーケストラに組み込んでますね。
終わりに
ぶっちゃけソフトの方が使いやすいとは思いますが、シンセ好きなら部屋に一台置いといてもいいかなって思っちゃいます。デザインとルックスって大事だなって。
最近ハードシンセはもう作曲で使うには無理かなーと思ってきてて、やれてもベースにレイヤーさせるとか、基本が出来上がっているものに対して味付けする、という使い方が頑張っても精一杯かなと。
そんな中、鍵盤弾くのでアナログだけは一台持っていて使いたいと思いました。
ただ、やっぱりモノシンセなので、普通にちょっと弾いたりする感じなら売りたくなってしまうかもしれませんね。
しかもかなり重いので、持ち運びする気は起きませんし。
ただ重厚感は素晴らしく、マトリクスパネルは使いやすいので単純な音から複雑な音まで幅広く使えるのは面白いと思います。
特徴的な音をうまく曲に組み込みたいので試行錯誤してます。