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カシオの電子キーボードのラインナップは色々ありますが、その中でトップシェアを占めているのは「CTKシリーズ」です。
長い間、CTKシリーズはメジャーチェンジがありませんでしたが、最近ようやく新モデルとして「CT-X」シリーズが登場しました。
CT-Xの登場により、CTKの一部の機種が生産終了し始めていますが、CTK-7200などは新しいモデルにはない機能もあったりと、なかなか面白いです。
CTKはまだまだ現行機種であり、エントリー向けのキーボードとしては様々な年齢層に対応しているオススメの人気製品なのです。
しかし正直なところ、
「初めて電子キーボードを選びたい」
「カシオが良さそうなんだけど、色々種類があって違いがわからないなぁ」
「これはどんな目的の人が買うモデルなんだろう?」
CTKシリーズのキーボードが欲しいなぁ、と思って色々調べてみると、色々な型番のモデルがあって違いなどが分かりにくいかも?
そこで今回は、色々ある今までのCTKシリーズを分かりやすく簡易的にまとめて見たいと思います。
どれを選べば良いのかザックリ知りたい、という方への助けになれば幸いです。
目次
CTKシリーズの特徴
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CTKは主にピアノエントリー向けを対象にしたファミリー向けのキーボードです。
カシオコードと呼ばれる「自動伴奏」や、豊富な音色数、リバーブ(残響音)エフェクトを備えた本格的なキーボードで、なんとなくな使い方をしても十分楽しめる機種です。
また、乾電池だけで動作することが最大に使い勝手を良くしているんですね。
一台持っていれば後々でも色々な使い方が出来るので、買って損なしのキーボードですよ。
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また、補足としてカシオにはCTKの姉妹機種として光ナビの「LKシリーズ」があります。
光ナビは小さなお子さんにもオススメな人気モデルなので、カシオキーボードの中でもイメージ的には一番知られている機種かもしれませんね。
鍵盤が光って次に押す場所を教えてくれるキーボードと言うことで、多分誰でも一度は見たことがあるのでは無いでしょうか。
こちらも頻繁に型番のアップグレードをしてますが、主に性能よりもトレンドに合わせて内蔵曲を一新していることに注目ですね。
ではCTKとLKの違いがザックリ分かったところで、早速CTKシリーズを紹介していきます。
CTK-240
CTK-240は鍵盤の数が49鍵盤と少なく本体が軽いので、小さなお子さんにもお手軽にオススメできる機種です。
内蔵曲もあり、音色数もリズムパターンもたくさんあるので一台で色々と楽しめます。
CTK-2550
CTK-2550は、以前の販売されていた「CTK-2200の後継機種」になります。
カシオコード(自動伴奏)とは別に、新しく「ダンスミュージックモード」を搭載しており、特定の鍵盤を押すとシンセサイザー的なエフェクト変化を簡単に表現できるのが特徴。演奏を盛り上げたりノリノリなリズムを奏でることが可能です。
先ほど紹介したCTK-240と同様、鍵盤を押す強さによる音量変化「タッチレスポンス」(強弱表現の機能)は備えていませんので、ピアノ演奏を強化したいのであれば、次に紹介するCTK-4400を選びたいところ。
CTK-4400
CTK-4400は値段もお手頃なので、個人的にCTKシリーズの中では一番オススメしたい製品です。
タッチレスポンス(強弱表現)もあって61鍵盤、箱型のセミウェイトタッチ鍵盤でピアノ表現も対応してます。もちろんカシオコード(自動伴奏)や様々なリズムパターン、内蔵曲などもバッチリ収録しています。
音色数も600と豊富で、リバーブ(残響)などのエフェクトも充実してますね。
また、ディスプレイが青いLEDなったことにより、視認性が抜群なので全てのユーザーへオススメ出来る機種となっています。
WK-245 (76鍵盤タイプ)
WK-245は名称はCTKでは無いのですが、実質CTK-4400の76鍵盤バージョンです。
実は4400との違いは鍵盤数だけだと思われがちですが、スピーカーのW数が違ってて、低音域の表現力が向上しています。印象としては別物です。
鍵盤数が76になり、一オクターブずつ低音、高音域の演奏が可能になったことにより、スピーカーの性能もそれに合わせているのですね。
低音を弾くと全然違うので、61鍵盤よりもさらに広い音域をカバーしたピアノ曲を弾くならCTK-4400よりもWK-245を選びたいところです。
CTK-6200/6250 (ハイグレード)
CTK-6200/6250は4400から性能面で飛躍し、カシオのキーボードとしてはハイグレードモデルの位置付けとなっています。
主な特徴としては、17トラックの「シーケンサー」(録音再生機能) を搭載していますので、色々な音色を録音して重ねることにより、簡易的な音楽制作が可能となっています。
その他、「トーンエディター」と呼ばれる音色をエディットして自分好みの音を作れる機能があります。
プロモデルのような複雑な音創りは出来ないものの、初心者向けに分かる範囲内に絞ってパラメーターが構成されています。
少し勉強すれば、効果の違いを確認しながら使いこなせるでしょう。
その他、鍵盤の左側に「ピッチベンダー」が搭載され、演奏表現の向上に一躍買っているのが特徴です。ソロ系の音色などを演奏するときに重宝します。
他にもCTK-4400に比べると、様々なデジタル機能面で性能アップが施されています。
赤いメタリックなボディが特徴なCTK-6250。
実は6200と性能は同じであり、見た目が派手なカラーとなっているモデルです。
落ち着いたブラックカラーとは対照的に、こちらはやはりバンド演奏でも目立ちますね。見た目で差別化したい人はこちらのタイプを選択しましょう。
WK-6600 (76鍵盤タイプ)
上記に同じく、WK-6600はWK-245同様、CTK-6200/6250の76鍵盤タイプ。
性能の違いとしては245と同様、鍵盤数とスピーカーになりますので、ピアノ演奏中心で生きたい方はCTK-6200/6250よりも、6600を選択しましょう。
補足:WKシリーズとは、CTKシリーズの鍵盤数が61→76へ増えた機種です。
CTK-7200 (ハイグレード)
最後に紹介するCTK-7200は、CTKハイグレードシリーズの最上級のモデルです。
基本的な性能べースはCTK-6200/6250と同じです。
物理的なコントロール変更点としては「ドローバー機能」「モジュレーションボタン」になります。
ドローバー機能とは、ハモンドオルガンに代表される、ドローバーと呼ばれるバーを足し引きすることでオルガンと同じ仕組みの音創りを実現する機能です。
主に価格の高い上級シンセサイザーに搭載されている機能で、それも画面の中でしか操作できないものが多い中、ドローバーの代わりにスライダーを搭載しています。
当然、本格的なキーボードに比べれば音色のレベルでは劣りますが、これが意外と本格的なので遊べるんです。あったらあったで楽しい機能で超オススメです。
モジュレーションボタンはCTK-6200で搭載されたピッチベンダーの上に配置されています。
このボタンを押している間、音色が変化するようになっていますのでピッチベンダーと併用すれば表現の幅を広げれるでしょう。
他にも書ききれないですが、電池駆動してスピーカーも搭載しているCTKシリーズとしてはユニーク過ぎる機能が付いています。
私もCTK-7200は以前持っていましたが、個人的には、CTK-6200よりもCTK-7200を買う方が満足度は高いですね。
生産終了間近で在庫も少ないので、ドローバーのスライダーモデルが欲しい人は要チェックです。新しいCT-Xシリーズは色々な機能が向上していますが、このドローバーがないのでそこはCTK-7200が差別化しています。
まとめ
紹介した機種を3段階に分けると
CTK-240、CTK-2550 「エントリーモデル」
CTK-4400、WK-245 「定番でバランスに特化したモデル」
CTK-6200/6250、WK-6600、CTK-7200 「多機能なハイグレードモデル」
ピアノらしさの表現を求める人に注意して欲しいのは、タッチレスポンス機能(強弱表現)があるかどうか、です。
① 序盤で紹介したCTK-240とCTK-2550はこの機能がありませんので注意。
②色々なピアノ曲を弾きたくて鍵盤数が76鍵盤欲しい人は、WK-245かWK-6600を選択しましょう。
③簡易的な作曲もしてみたい、ある程度キーボードが弾けるし機械の操作にも自信がある、という方はCTK-6200/6250、CTK-7200のハイグレードがおすすめ。
最後に
ザックリとですが、ポイントをまとめて紹介してみました。
カシオのキーボードは、プロやアマチュアが使うような高機能なキーボードとは全く違う切り口で存在しています。
やはり「値段もお手頃、多機能でお手軽に使える」というのがポイントです。
本来キーボードの機能は難しかったりするのですが、初心者の方にも分かりやすいように作っているところがオススメしたい部分ですね。
「カシオにはカシオにしか作れないものを作る」と言うスタンスでこれからもワクワクする製品を作り続けて欲しいと思います。