音楽制作において、使い慣れしんだ機材を使うことは一番制作スピードを底上げしてくれると思っています。
ずっと同じ機材でやっていくにもPCを使う以上、ソフトのアップデートはもちろん必要ですし、常に新しい音源やAI的なプラグインなど、DAWをする上では最新の情報を片目で追う必要も出てきます。
しかし常にそればかり追っていると、いつのまにか音源マニア、プラグインコレクターになっていたりと本来の趣旨から外れた行動をしていることも少なくありません。
最近だと WAVES のプラグインが破格の値段で購入できるので、そういうのを見ると今すぐ必要でもないのに「定番のようだし一応買っとくか」となりやすい。
つい最近まで、プラチナバンドルは5万くらいでそれでも安いと思っていたのに、今では2万ちょいですよ、恐ろしい。
今年の頭に KORG Pa900 を買ったのですが、その時ついでに5万くらいだったプラチナを買っとこうと思ったのですが、やめといて本当に良かった。すぐ必要でもないのに5万で買っていたら、3万も損していた (それでも本来の額からしたら相当安いけど)
安いから買う、ではなく、欲しかったものが安くなったから買う、これはどこでも言われている言葉です。その通りだと思います。
すぐ使うのであれば問題ないのかもしれませんが・・・。
koto13
最近楽天スーパーポイントが余っていたので、 koto13 という琴音源を買いました。
それまでは KOMPLETE U9 に入っていた、ファクトリーライブラリーの ワールド音源の琴を使ってたのですが、専用音源ではないので、クロマチックスケールでペンタトニックをピアノやハープのように弾いているだけです。
でもスケールを調べたり、フレーズなりコードなりを工夫して40曲近くの和風曲を作りました。
そこでいよいよ本格的な音源を買いたいと、前から欲しいと思っていた koto13 を購入。
ただ。。。琴だけで23800円ですよ (セール価格)
確かに琴はもうこれだけを使うと決めて買ったのですが、果たして40000くらい出して何百音色が入っている UVI の WORLD SUITE とかの方がお得かなぁとか、量や幅広さで損得を考えてしまうんですね。
しかし結局それを言い出すと、KOMPLETE U9 に入っている音色さえ殆ど使ってないんですよね。使わなくても曲は書けますし、逆に使おうとしなかったからたくさん曲を書くことに集中出来た、とも言えます。
一曲の質を上げるべく投資するのか、多くの曲を書くために投資するのか、一定のジャンルには良い音源を投資するのか、作曲者によって優先順位はあります。
koto13 は23800円でしたが、さらに新しい表現で和風曲を40曲作れば元は取れるのかなぁとか、色々考えて選びました。もちろん買って後悔のないくらい素晴らしい音源です。
ただ、時として DTMer は音源や機材への投資感覚が麻痺します。
数で計るのか、クオリティで計るのか、音色探しと制作時間との比率はどこまでいっても難しい課題です。
ただ、決めて同じ音源を使って曲そのものに時間を割き結果を出している人もいれば、常に新しいものをどんどん買っても使い倒している人もいます。
結局は、自分がどちらのタイプなのか、をまず知ることが一番大事なのかもしれません。
それを早い段階で知れば、自分に必要なものを的確に選ぶ目利きが備わり、またそれらを最大限に活かせるのかもしれません。
私はむやみに音源を増やしたくないタイプなので、新しいものや最新情報に関心が薄く、その分野に疎いという弱点があります。一応追ってますが…。
その代わり、常に何かを作る、表現するにあたっての普遍的な問題を直視する傾向にはあります。
ブログでもそんなことばかり書いていますが、それはそういう事を考えるのが楽しいからでしょうね。
自分のスタイルを模索する意味でも。
自分に合う機材、合うやり方、合う表現、合うジャンル、合う時間の使い方、まずそれを見出すまでやり続けるのが大事なのですが、歳は取っていきますし、熱意や楽しさ充実さも変化していくでしょう。
それらを失わないように、自分の選択してきたものを昇華していきたいなと思う次第です。