「ピアノの音色は曲次第、そしてどう表現するかが需要なの」
作曲する時はもちろん、実際に演奏する際にもピアノと言う楽器は演奏率が非常に高い楽器で、またそれだけ人気もあります。
お稽古で習う文化もさることながら、音域、表現できる内容など、他の楽器と比べて一歩抜きん出ている面がありますよね。
もちろん「音色」にスポットを浴びせれば、ギターやフルート、民族楽器など、その他の楽器もそれぞれでしか出せない味わいが存在しますが、その中でもピアノという楽器の音色は特に興味深いのです。
目次
ピアノという楽器の可能性
DTMをする上でピアノ音源というのは、いくつか「定番」と呼ばれるものが存在します。
例えば、リアルを追求するなら Ivory などは持っている人も多いと思います。
ピアノという楽器の需要は、作曲時の音源の他、普通に演奏するための音源としても扱われます。
昔で言えばそう言ったものは生のグランドピアノや値段の高いステージピアノ、そう言った「ハードで完結する」というイメージでした。
しかしソロで演奏する際に音とタッチを追求していくと、木製鍵盤、鳴らすのは環境が整えられたPCのソフト音源で、という構図も珍しくありません。
安くても魅力的なピアノ音源
Mac専用のDAWソフト、Logic に最初からインストールされている「EXS24」という音源。
使いやすくてお気に入りなのですが、その中にもアコースティックピアノの音源が当然いくつか入ってます。
最初から入ってるから安い、専用音源ではないからそれよりも劣る。
リアルかどうか、はアコースティック音源でよく言われることですが、たしかにドラム、ベース、ギター、オーケストラ系の音源でも、生らしさな表現、奏法はあって、それらは専用音源でないと限界はあると体感的にも感じます。
ピアノは音色が幅広い
しかしピアノという音色は昔から色々存在しており、なおかつチープなものからリアルなものまで色々あります。
ひたすらリアルを追求するなら先ほどのIvoryですが、単にピアノ曲として聴く、という扱い考えるとその呪縛から一気に解放されるのです。
JD-800やM1のピアノ音源がなぜ好まれるか、なども少し関連しますが、要は使い手次第、どんな表現を求めるか次第で広い要求に耐えれるのがピアノの面白い部分だと思います。
ピアノという音色は鳴ったらあとは減衰していく、というシンプルな音色。
どこでも聴ける気軽な音だからこそ、視聴者は様々なピアノの音に対応している、できているのかなと思います。
もちろん、本物を知っている人は多いしそれと比べる人も多いですが、これはそういうピアノの音なんだな、という聴き方が自然に出来てる気がします。
スーファミ時代の音
今でも結構かっこいいディストーションなどのエレキギターを入れるなら、ある程度リアルに表現できるものじゃないとエレキと認識してもらえない、もしくは聴いててなかなか難しいというジレンマがあります。
例えば、スーパーファミコン時代の音源はエレキギターの音が苦手で、そう言った音が必要なジャンルはあえて避けたり、作曲者も音を前に出さなかったりと工夫してました。
スクウェア時代のRPGとかでもバトルの曲は、オルガンやドラム、ベース、シンセサイザー、ストリングスやブラスでなんとか工夫しているものが多いと感じます。
でもピアノだとわりかしリアルでは無くても全然曲さえ良ければ聴けるんですよね。
動作が軽い安価なピアノ音源でも、メロディや曲自体が良いものを書くことで全然魅力的な表現をする。
結局はピアノ演奏も同じで、ピアノより弾き手や演奏する曲の方が大事かなと。
大事というか、伝わる効果が高い、って感じます。
終わりに
ピアノって改めて不思議な存在だと感じます。
どんな年代に書かれた曲や音源でも、曲やメロディが良いとグッとくるんです。
では音がリアルか、と言われたら全部がそうではないのです。
やっぱりそう言った視点で音楽を考えると、結局はメロディなんだな、と思い知らされます。
良いメロディや曲は時代を超える力を持っているのかな。