先日、VOX の VT20X というモデリングギターアンプを購入しました。
そのアンプを一緒に選んでくれた店員さんに、今度通販で買ったギターを持ってきたら弾きやすいように調整してくれるとのことで、早速持って行きました。
私「こんにちは。
店員「ん?
私「ギター持ってきました。
店員「ニコニコ・・・(考え中)・・・。
私「(絶対覚えてないな。)
店員「あ!
私「(どうやら思い出した模様。)
店員「お〜どれどれ見せてもらっていいですか?・・・てかすごいギターケースですね (笑)
私「付いてきたビニールケースですね、落としたら終わりですねこれ。
店員「まぁまぁ、おまけなんで (笑) どれどれ・・・フム。
私「どうですかね、一万円ギター腐ってますか?
店員「いや腐ってはいないですね、むしろよく作ってあるなこの値段で・・・。てかこれってアマゾンで買ったと言ってましたよね?
私「そうです。
店員「それってアマゾン直でした? 楽器屋でした?
私「あ、サクラ楽器ですね確か。入門よく販売してますよね昔から。
店員「なるほど、いや意外と結構調整して出荷してるんだな〜と思って。
私「いい感じですか?
店員「ちょっと音出してみますね。
目次
- SELDERギターの評価
- オクターブ調整
- 調整した結果
- 通販のデメリット
- 展示してあるギターが気になる
- 質問しまくる
- ESP E-Ⅱ ST-2との出会い
- 最初から良いギターを買うべき?
- 悩む
- 自撮り
- 最終調整
- 最後に
SELDERギターの評価
私「やっぱり安いギターでもここで大きい音出すと違いますね、良い風に聴こえます。
店員「まぁそうですね (笑) やっぱり楽器って何でもそうですけど、大きい音出さないとレンジとか分からない部分ありますよ。とことんギター比べる人は自分のギターアンプ持ってきますからね。逆にアンプ比べる人は自分のギターを持ってきますし。
私「なるほど、やっぱりギターは直接しっかりと手触りなり音なり確認するべきなんですね。
店員「まぁ値段と用途によりますかね、今回のように入門でとりあえずって感じでしたら通販の方が安いので最初はこれはこれでアリだと思います。てかこのギター当たりですよ、良く作ってあります。
私「おお、マジですか?
店員「僕 SELDER って初めて見ましたけど Photogenic (フォトジェニック) より全然良いですね。
私「あ〜フォトジェニックって入門で一番安いやつですよね。てかこの前話してた小型アンプもフォトジェニック製でした。
店員「フォトジェニックは最安ですけど、あれを買うなら legend (レジェンド) をオススメしますね。あっちの方がもう少し丁寧に作ってあるんで、うちでも入門はレジェンドをオススメしてます。まぁその分少し値段高いんですけどね。
私「セルダーとレジェンドはどっちが良いんですか?
店員「まぁほとんど一緒ですかね、当たり外れの個体差はもちろんありますけど。
オクターブ調整
店員「ちょっとオクターブが音痴ですね。
私「どういうことですか? オクターブのチューニングが狂っているということですか?
店員「そうです、例えばヘッドに近い部分のフレットのチューニングは合っているんですけど、12フレット周辺を押さえて弾くとチューニングが合ってないんです。ギターはこの「ナット」っていう部分から12フレットでオクターブになってるんですね。
私「なるほど!
店員「なので12フレットの「ハーモニクス音」に12フレットを押さえた音程を合わせる「オクターブ調整」っていうのをしてあげる必要があるんです。
私「ハーモニクスって、「ぽ〜〜ん」っていうやつですよね?
店員「そうです、弦を弾いてすぐ弦を軽く触れてあげるやつです。
私「へえ〜なるほど、普通のチューニングと違うんですね。
店員「そうですね、これはこの「ブリッジ」っていう、弦交換で弦を通すボディの金属のところをドライバーで回して調整してやるんです。ブリッジから12フレット、このナットから12フレットの弦の長さ、あと弦の張り具合ですね。
私「なるほど、12フレットが真ん中なんですね?
店員「そうです、まぁオクターブが狂う理由は色々あって、しばらく弾いてなかったり弦高を変えたり、ブリッジ変えたり、ネックが反っていたりすることでも影響するんですよ。
私「ネックって反るってよく聞きますね。
店員「はい、ネックというかギターは木で出来ているので生き物なんです。なのでちょいちょいメンテナンスが必要なんですよ。
私「なるほど、たくさん持ってたら大変ですね。
店員「ですね (笑) その人の性格にもよりますけど、管理が大変になるので結局一つか二つにする人も多いです。僕もそうですけど。
まぁなので初心者の方だとうちみたいな楽器屋さんで調整してもらった方がいいですね。このオクターブ調整、あと「弦高調整」だけすればかなり弾きやすくなると思いますよ。
私「弦高って、ネックと弦の間の長さってことですよね?
店員「ネックというか「指板」ですね、弦を押さえる部分です。この距離が短いと基本的に弾きやすくなりますよ、押さえやすくなるので。
私「あ〜確かに想像できますね。
店員「ギターの種類によっては、この弦高がどこまで下げれるか、っていうのもあって、人によってはそれが重要な場合もあります。通販だとこう言う問い合わせが経験者からは多いんです。何フレットの何弦は何ミリまで下げれますか、とか (笑)
私「うわ、ギタリストってすごいですね、そんな色々考えてたのか。
店員「まぁキーボードも一緒だと思いますよ (笑) 僕はキーボードのことは分からないので多分色々あるんだろうなと思いますけど。
私「確かに (笑)
店員「まぁそんな感じですね。あとこれ最初から付いてきた弦のまんまですよね?
私「はい。腐ってます?
店員「腐ってますね、なので弦も交換すればさらに良くなるので早速取り掛かりますね。
私「(腐ってるんだ) ぜひお願いします。いくらくらいかかります?
店員「弦合わせて2000円ほどになります。
私「(しゃーないな、何でも経験だ) あ、じゃあお願いします。
調整した結果
じゃら〜ん♪
店員「おーーし、かなり弾きやすくなりましたよ!
私「マジですか、ありがとうございます。
店員「ちょっと弾いてみてもらえます?
私「Fとかしか弾けませんけどいいですか?
店員「何でもいいです。
じゃら〜ん♪
私「オォ、確かに前より断然弾きやすい!
店員「実は3弦と4弦の弦高が極端に浮いてたんですよ、それがチューニングにも影響してましたね。
私「あ!そうです3弦と4弦だけが何か他の弦よりも高い、っていうか浮いててチューニングしても音の高さがちょっと合ってないよなコレ、って思ってました。
店員「その部分調整したので大分弾きやすくなっていると思いますよ。
私「その3弦4弦だけ弦高が極端に高いのってそれって何が原因だったんですか?
店員「あ〜・・・いや〜本当はこれ言いたくないんですけどね (笑)
私「え、何かやばいっすか?
店員「まぁ僕らもできる限りどんな安いギターでも、できる部分まで良くしたいっていう思いがあるんですよ。だからこれ言っちゃうと気にされる方もいると思うのでアレなんですけど。
私「いや、別に正直に言ってもらっていいっすよ安いギターですし。その方が自分も色々勉強になりますし。
店員「実は・・・。
通販のデメリット
店員「このペグの部分見てもらえます?
私「弦を巻くとこですよね、どれどれ。
店員「では今度はこっちの店のギターを見てください。
私「あ!
店員「分かりました?
私「何かガタガタっていうか、均一じゃないですよねペグが。
店員「そうなんです、この3弦4弦のペグが雑に取り付けられているんですよ、なのでこれがここだけ弦高が高くなっていた要因だと思います。丁寧に作ってあれば、ここは均一になってるんですよ、まぁギターの種類にもよりますけど。
私「いや、これは教えていただけて良かったですよ、なるほど、これは通販で買ったら絶対分からんですね・・・。
店員「ですね、あと気になったのが「フレットの削り出し」です。ここも今から削りますけど、この1〜5フレットのこの金属 (フレット) の部分がはみ出しているんですよ。
私「確かに・・・気にしてなかったけど、改めて触るとこっちのお店のやつは綺麗で手触りも滑らかですよね。
店員「そこがはみ出しているから、フレットを移動する時に親指の内側に金属が少し当たるんです。なのでちょっとケガまではいかないけど危ないですね。しかも1〜5フレットってよく使う部分なので・・・。
私「言葉が無いですね、絶対に次買うやつ通販で買わんとこ・・・。
店員「まぁ通販と言っても高いモデルは基本的には丁寧には作ってあるし、うちみたいにお店が店頭で売り出しているものをネット販売しているものなら、ある程度しっかり管理や調整はしてるとは思いますよ。
ただ色々質問しても実際に自分で持ってみたり、握って弾いてみたりしないと分からない部分はありますね。音は言うまでも無いですけど。
私「はヒェ〜勉強になりましたぁ。
店員「はは (笑) まぁ最初は誰でも分からないんで、少しずつ覚えればいいですよ。じゃあちょっと削ってきますね。
私「お願いします。
展示してあるギターが気になる
店員「ちょっと握ってみてください。
私「あ、ちょっと当たらなくなりましたね。
店員「ちょっとこれが限界ですけど、握り易くなったし弦高も調整したので全体的にかなり弾き易くなったと思います。じゃら〜ん、じゃら〜ん、じゃら〜〜ん♪ うん、いいなコレ、てか自分で言うのもなんですけどかなり弾き易くなりましたよこれ (笑)
私「ありがとうございます、頑張って練習します。
店員「いえいえ、しかしこの価格で良く作ってあるなホント。
私「あの、この飾ってある「SCHECTER -シェクター- (セール特価20%オフの14万)」っていうギターが気になるんですけど、ちょっと弾いてみてもいいですか?
店員「いいですよ、ちょっとチューニングしてきますね。
-チューニングなう-
店員「お待たせしました、ちょっとチューニングしにくいやつでしたので。
私「あ、それネットで見たんですけど「フロイドローズ」っていうやつですよね?
店員「知ってましたか、そうです、これチューニングが面倒くさんですよ、学生でも見た目がメカニックでカッコイイからって買う人多いんですけど、チューニング出来ないから弦切れたら交換して〜って店に来る子ばっかです (笑)
私「何か動画で見ましたけど、確かにめっちゃ面倒くさそうでしたね。
店員「そうなんです (笑) ただメリットもあって、このタイプだとナットの部分をロックするんです。そうするとチューニングが狂いにくくなるんですよ。なのでチョーキングとかアーミングプレイを頻繁にする人はこのフロイドローズタイプを選択しますね。
私「スティーブヴァイとかよくアーム使いますよね?
店員「ですね (笑) あのプレイはすごいです (笑) じゃ、弾いてみます?
私「じゃら〜ん♪ (Fのコード) オォ、弾きやすいし音が全然違う・・・。
店員「さすがにこの価格帯だと音も弾きやすさも全然違ってきますね。入門用と比べたら尚更ですが (笑) このスイッチを繰り替えてここのボリュームを回すと音変わりますよ。
私「ホントですね、音が少し高音よりになりましたね。カチカチっ、うーん、これはスイッチが二つもあってカッコイイですね・・・。
質問しまくる
店員「シェクターのこのモデルはピックアップがハムバッカーで、さらに真ん中がシングルコイルになってるんですよ。なのでネックよりで弾いたり、真ん中、ブリッジよりで弾き分けると音のニュアンスが違います。さらにそれをスイッチとボリュームで調整するんです、面白いでしょ? (笑)
私「なるほど・・・ギタリストってここまでストロークの位置を弾き分けてるんですね。よくスイッチもセクションで切り替えたりしてますよねそういえば。
店員「まぁストロークの位置自体はそこまで気にしない人も多いですよ、例えば機種によっては同じ位置でストロークしても、ブリッジよりのニュアンスを出せるように設定出来たりもできますし、曲やジャンル、自分の弾くスタイルに合わせてとことん設定をする人もいます。
私「絶対そこまでやらんすわ自分。あと先日買った VOX のアンプで家で弾いてたんですけど、ノイズが酷いんですよ。手で弦を押さえてもノイズがジーーってずっと鳴ってます。GAIN 上げたらさらに鳴ります。
店員「ノイズは鳴りますね、なのでどこまで無くせるかが重要になってくるんですけど、基本的には手で弦を触ると手でアースするのでノイズは消えるんですよ。よくライブの MC 中にギタリストが弦押さえてますけど、あれノイズカットしてるんです。
私「確かに。いやこのシェクター全くノイズ出てないっていうか聴こえないレベルですよね?
店員「ですね、このクラスまでくるとこのくらい抑えれます。このセルダーだとどうしようもないですね。
私「マジですか、シールド (ケーブル) でも変わりますか?
店員「もちろんです、多分最初に付いてきた安いシールドですよね、あれ酷いんでノイズ出ますね。
私「そうですか・・・じゃあシールドだけでも後でいいやつ買おうかな。それと聞きたかったんですけど「ハムバッカー」ってどういう意味ですか?
店員「このギターの弦の振動から音を拾う部分、ピックアップですね、これがダブル仕様になっているタイプです。例えばこのセルダーはストラトタイプのギターなので「シングルコイル」と言ってピックアップがシングルなんですね。
私「なるほど、あとそれが三つありますね。
店員「はい、ストラトは大体こういう仕様になっていて、スイッチやボリューム操作、弾く位置によってサウンドをコントロールできます。ハムバッカーはこれが二つついてるので、音をその分拾えるので音に広がりが出ますし、エフェクターのノリも良くなります。
あとハムバッカーはノイズも抑えれるんです。逆にシングルコイルだとノイズを拾いやすいので、このセルダーだと余計ですね・・・。
私「なるほど・・・。
店員「例えばこっちの緑色のギターはハムバッカーでピックアップも二ヶ所なのでシンプルなタイプです。
私「はいはい。
店員「もちろんどっちが良い悪いではなく、プレイするジャンルによります。ファンクとかならカッティングでキレの良いサウンドが良いと思うので、シングルコイルでストラト選ぶ方が多いです。
私「めっちゃくちゃ勉強になりました。
ESP E-Ⅱ ST-2との出会い
私「てかこれ ESP ギターですよね、ビジュアル系のアーティストがよく使っているメーカーという印象があるんですけど、このデザインも好みで実はこの前アンプ見に来た時からずっと気になってたんです。
色も綺麗でかっこいい・・・これ定価248,000万円で43%オフで14万円弱ってかなりお買い得ですよね。
店員「はい、しかも日本製でそのシェクターも日本製ですけどシェクターよりも定価も6万ほど高いので ESP の方が作りは良いですね。両方ともフロイドローズ仕様です。ボディの仕上げも素晴らしいし、ポジションマークもエメラルドっぽい色入ってます。
あとさっき話してたピックアップが DiMazio (ディマジオ) というメーカーのもので、これも人気があって色んなアーティストから支持されてます。
私「ディマジオってギターやらない自分でも聞いたことあります。
定員「あ、聞いたことあります? こっちのシェクターのピックアップはシェクターオリジナルなんですけど、これも結構よく作ってありますね。ただ、自社のブランド名にしちゃってるんで、実際どこのメーカーのを仕入れて使っているのかは分かりません。まぁこれはギターではよくある話なんですが (笑)
私「ESP ってメタルとかテクニカル系なイメージが強いです。あと高いですよね。
店員「そうですね、まぁ高いと言ってもギタリストにとってはこれくらいは結構普通なんです実は (笑) 多分ギターの用途を補助楽器として考えられてるからそう感じるかもしれませんが、シンセでも現行機種とか30〜40万とか普通にしますよね。
私「はい、仮にシンセで本当に自分の欲しいやつなら普通にその値段でも買ってますね。
店員「ですよね (笑) まぁなのでギタリストにとってはこの価格でも案外普通ですね。
私「なるほど、間違いないですね。
店員「で、この E-Ⅱ というモデルは ESP のオリジナルの最上位機種 (50万前後のもの) に手が届かない方へ、殆どそれと同レベルの品質を維持して提供するという企画で作られてます。
このモデルの廉価機種だと、GrassRoots とか Edwards っていう7〜10万くらいのモデルがあるんですけど、それらとは一線を画す作りになってますね。
私「いつ発売したんですか?
店員「どうだろう、確か本当に最近出たブランドですよ。なのでこの E-Ⅱ ST-2 というモデルは定価でも25万近くするのが14万弱なので超お買い得ではありますね。あ、12フレットのポジションマークは ESP ロゴの貝塚ですね。
私「ホントだ、ちょっと弾いてみていいですか?
店員「いいですよ、チューニングはまぁだいたい合ってるのでそのまま行けます。
じゃら〜〜〜〜〜ん♪
私「・・・やベェ・・。
店員「めっちゃめちゃ良い音しますね (笑) ちょっと歪ませてみましょうか。
私「ギュオーン♪ (Cのコード) 最高〜♪
店員「これこれ、本当に良いギターはこのコード一発弾くだけで良いんですよね。てかこのギター改めて聴くとめちゃくちゃ良い音するな・・・。
私「ですよね、あとオーバードライブもコード弾いたあとの音の余韻というか、低音域の倍音がこのシャクターに比べて広がりがありますよね。
店員「そういう部分が本当に大事だと思います。やっぱり作曲してらっしゃるからか、耳が良いですね。ちょっと少し弾ける人だと、ピロピロ弾いたりガシャガシャ弾いて音聴いてないなって感じること多いんですよ。音を確認してるんじゃなくて、ここでただ練習してるみたいな。まぁそれも試奏っちゃ試奏なんで良いんですけど (笑)
私「いや、ピロピロ弾けなくてコードしか弾けないんで (汗)
店員「はは (笑) でもコード弾くだけでも全然違うのがお分かりいただけたと思います。
私「14万か・・・(どうする)
最初から良いギターを買うべき?
店員「まぁこのギターはこんな感じですかね。
私「最初はやっぱり指練習とか、運指とかコードとか覚える方が大事だと思うんですけど、良いギター買っても持て余しちゃいますかね?
店員「うーん、ギターに限ってはそうでもないですよ。最初から何十万のやつ買う人もいます。ようは買えるなら良いものを買って練習した方が絶対にいいです。僕らもビジネスなんでこうやって言うわけじゃないんですけど。。信じてくださいね? (笑)
私「はい (笑)
店員「ギターは「この値段ならまぁいいかな」っていう妥協した買い方はするもんじゃないと僕は思ってます。先ほどお話した通り、最初の一台目はともかく、次のモデルは長く使おうと考えているはずなので。
お金が足らなくて今の一万円のを使うしかなくて、さらにまだ自分で本当に良いと思っているギターが無いならとりあえず今はそれはそれで良いと思いますよ。このセルダーも調整したのである程度までは練習で使えると思います。
ただ、音や見た目、弾きやすさの違いを自分で直感でも良いのでしっかり分かった上でお金を出せるなら、絶対に良いギターで練習した方が上達は早いです。
弾きやすい、音も良い、気に入ってる、ってことは、それだけギターに触る機会も安いギターに比べて多くなると思いますし、何よりその時間ってのは後からお金で買えるものじゃないんですよ。まぁ良いの買っても練習しない人はしないのでそれは別ですが (笑)
ちょっとずるいこと言っちゃうと、セルダーしか知らない状態であったなら我慢できたと思いますが、やっぱり良い方を知ってしまうと価値観も変わると思うんです。
私「間違いないですね。ギターは本当に実際手にしてみないと分からない、というのが分かりました。
店員「まぁ出会いなんで本当に直感だと思います。少なくとも見た目とサウンドが現時点で確実に良いと思うのであれば、あとはコストの問題だけなので。
例えば正直に言うと、僕はレスポールタイプが好きなので、いくら弾きやすくて音が良くてお買い得でもこのギターに14万円は出せないんですよ。これは音がどうとかではなくもう好みの問題になってくるんです。これが僕の価値観なんです。
私「ぐぬぬ、そうですか・・・この ESP のやつ買おうかな、ビビッときてるんですよ今。
店員「え!? 僕このセルダー調整したばっかりなんですけど (笑) いや、冗談です、全然それは気にしなくても良いですけど (笑)
私「うーん。
悩む
店員「よく考えてくださいね (笑) 例えばキーボードとかって、店頭で音だけ確かめてから通販で安いところ探して買われるんですか?
私「今はそうですね、ただ昔は右も左も分からなかったので通販で30万近いのをいきなり買って失敗しましたね。TRITON STUDIO っていう今の KRONOS の原型みたいなシンセなんですけど、プリセットの音を弾くだけでシーケンサーも音造りも何も出来なかったので、自分にとっては30万の価値を感じられなかったんです。それが段々不安に変わってくるんですね。で、ヤフオクで売ろうと。
TRITON STUDIO V2 Music Workstation/Sampler|KORG INC.
店員「はいはい、僕でも TRITON 聞いたことあります。確かにキーボードは電子楽器なのでギター買うのとちょっと違いますね。機能さえ理解していれば、工業製品なので個体差もほぼ無いので下調べすれば通販でも問題無いですよね。ビンテージ系を除いては。
私「そうですね。で、出品した当時に質問してきた人がいて「使いこなせなかったからって売るのは贅沢では? この程度の機種を使いこなせないならどれ買っても一緒だからもう少しとことん使ってみたらどうです?」って言ってきた人がいたんですよ、今では本当にその通りだと思いますけど、当時高校生だった自分は腹たってましたね (笑)
店員「それは僕でも腹立つかも (笑) どんな理由であれ出品するのは人の勝手ですからね (笑) まぁ相手の言うことも一理あるっちゃありますけど、オークションはビジネスなので、アドバイスする場所では無いですからね。まぁその人はアドバイスしたかったのか分からないですが・・・。
私「なのでギターもいずれ上達したら買おうと思ってたんですけど、特にめちゃめちゃ好きなギタリストがいるわけでも無いですし、憧れているモデルも無いので、正直次の中堅モデルはどれ買おうか迷ってたんです。
好きなバンドやギタリストはもちろんいますけど、同じギター買って真似したいとかってレベルでは無いですし、自分は自分なんで。それこそここに来て色々教えてもらうまで何にも分からなかったのもありますし。
店員「分かります、僕も誰かが使っているからこれが欲しい、っていうタイプではなかったんですよ。まぁ言ってしまえばギターもキーボードも車と一緒ですかね (笑) 勢いと直感が無いとなかなかこのクラスのは買えないんですよ、僕も計画的に買ってないですし、本当に「これだ!」って思った時にローン組んで買いましたし。
シンセなどと違ってギターだと個体差の状態やセール価格も含めて一点ものが多いので、迷ってるうちに誰かに買われてしまうっていうのは本当に良くあることで、お客さんでもそういう方いっぱい見てきましたね。ガッカリ感が半端ないですよ、まぁ縁が無かったんだと思うしかないんですけど (笑)
それこそさっき言ったように、その時にお金が本当に無いのであれば諦めもつくんですけどね。別に買えたのに、っていうパターンだと本当に後悔されますねみなさん。
私「買います。
店員「だ、大丈夫ですか? (笑)
自撮り
私「最後に、色がこのシェクターの色と迷ってるんですけど、茶色とグリーンだとどっちが自分に似合ってます?
店員「グリーンですね、間違いない。
私「わかりました、ESP にします。ちょっと最終確認で、シェクターと ESP 持ってる姿を自撮りしてもいいですか?
店員「マジっすか (笑) 全然やってもらってOKですよ、てか自撮りしていいですか、ってずっと楽器屋やってきて初めて聞かれたな・・・(笑) 自撮りって (笑)
パシャパシャ
私「うん、間違い無く ESP のエメラルドグリーンの方が自分に似合ってますね。自分のキャラが薄いのでこれくらい強烈にギターに主張してもらえると協調できそうです。すいません、本当に端から見たらどうでもいいこと言って。
店員「いやいや大事っすよ (笑) でも DAW で録音するのが目的ですよね? まぁ見た目も超大事ですけど (笑)
私「いつかライブでギターを使う日も来るかもしれないので・・・。
店員「そうですか・・・。
最終調整
店員「ほとんど調整する必要がないですね、完璧ですねこれ。ちょっと微調整だけします。あとこれ専用のハードケース付きますよ、二万くらいするやつなのでそう考えるとお得ですね、さっきのシェクターはギグバッグなので。
私「まさか今日朝起きてギター買うとは思ってなかったですよ。
店員「(笑) そんなもんです人生、どうされます、もう少し考えます?
私「いや、大丈夫です。迷いはありません。
店員「分かりました (笑)、じゃあちょっと倉庫からハードケースとってきますね。かなりゴツいですよ。
私「楽しみですね。
店員「お待たせしました、後シールドも欲しいって言ってましたよね?
私「そうですね、機種によって特性とかあります?
店員「もちろん。
私「さっき試奏時に使っていたやつってありますか?
店員「ありますよ、この PROVIDENCE っていうシールドです。部屋弾きなら 3m で十分ですし、値段も2000円弱でオススメですね。
私「じゃあこれで、後ヘッドに付けてチューニングしてましたよね? あのチューナー便利そうだな〜って見てたんですけど。
店員「あ、クリップチューナーですね、これです。振動で感知するんですけど、精度高いのでオススメですよ。何色がいいですか?
私「緑に対してオレンジかレッドがいいですね。
店員「オレンジっすか・・・緑なら赤じゃないですか?
私「いや、やっぱり黒にします。飽きると思うので。
店員「間違いないっすね、僕も絶対に黒にしますね。カラーはちょっと安っぽいんで。
最後に
4時間弱にも及ぶ死闘の末、まさかセルダーを調整しに来たら ESP ギターを買うというとんでもない結果に。
今回店員さんの人柄や対応が丁寧で、ギターが全く初めてでも買った入門モデルを少しでも生かそうと調整してくれたり、親切に所々こちらに話を合わせてくれたり、嫌な顔せず色々やってくれたのでこちらも羞恥心も無くどんどん質問出来ましたね。
一度も向こうから一方的に購入を勧められてませんし、本当に自分が気になったギターがあって初めてそういう話に突入しました。
それで本当に良いと思ったギターに出会えたので、買う時の印象としては最高だったなと思います。だからこのお店で買おうとも思いましたね。しばらくこういった買い方をしてなかったのですが、久々に店員さんと話して決めました。
せっかくセルダーも調整していただいたので、手軽に使える一台としてはサブで持っていて問題ないですし、この入門モデルの購入をきっかけに様々な展開に持ち込めたので役割は果たしてくれたかなと。今後何かあれば調整もしてもらいやすいし、近い楽器屋なのですぐ行けます。
最初の記事と言ってることが全然違ってしまったけど (笑)
実はブロガーでミュージシャンの「id:tora-sub」さんのアドバイスで知った Variax というモデリングギターも気になってます。
調べたらかなり前に作曲家の「こおろぎ」さんがレビューしてたのを思い出して、作曲用途なら色々な音が出せるみたいなので、これはすごい!と思いましたね。
しかも最近は当時よりも種類が出てたので、次にもし買うような機会があったら是非 Variax を検討したいですね。
種類が少ないのでデザインの差別化出来ないのが少し残念ですが、そもそも用途が違うので・・・ノイズレスで、チューニング変更が一瞬というのが作曲家には嬉しい仕様ですが、高い ESP の E-Ⅱ を買ったばかりなので年単位で先の話になると思います・・・。動画見たけどサウンドのバリエーションがすごい・・・。
その頃にはどういう使い方したいのかとか、どんな音が必要なのかが大体定まっている時かもしれませんので、楽しみですね。
何にせよ、まずはギターの練習をしなければなりませんね。これ以上種類あっても弾けなきゃ意味ないし手入れも出来ないので。えらい出費でしたが、気に入ったのを納得して買えたので良かったです。
自分でも驚いてるのが、ギターそのものに対する興味が以前とは比べものにならないくらい湧いている、ということですね。それが知識を得ることにストレスになっていないのが良いです。
興味ないものを仕方無しに調べるほど嫌なことはないので (笑) 多分楽器屋に行く前にネットで黙々と色々調べていた時は情報が散乱しすぎてちょっとそんな感じでしたし。
これでギターの事が少しでも分かるようになるといいな。