ファイナルファンタジー3 のゲーム音楽レビュー
#8 ジンの呪い
この曲が最初に流れる場面は「カズス」という街か「サスーン城」で所謂主人公たちが最初に救う人々の住む場所です。
イントロを聴いた瞬間から「あぁ、こりゃ呪いだわ。」って雰囲気がプンプン出てる。街を徘徊していると、呪いによって透明人間になってしまった人々から、呪いの原因が聞ける。
(あとど〜でも良い話なんですが、カズスを「ガスズ」と呼ぶ人が大量発生していた模様。私もその一人。)
(カズスより谷を超えた南にあるカナーンに住む飛空挺技師シド。毎度のことながらシリーズに登場してプレイヤーを「FFだなぁ」と思わせてくれる。今回は運悪く「巻き沿い」を喰らったらしい・・・。)
(おなじみの草むら探索。カズスの街ではジンを倒すまでは装備品をショップで買えない。草むらにはこの他にも「ミスリルのかぶと」などが手に入るのだが、ぜひこれを戦士に装備させたい。)
プレイヤーの視点
FF3のシナリオは王道のRPGで、基本的に問題解決型のシナリオになっています。
なので「ジンの呪い 」という曲名になってますが、この曲は基本的にモンスターや悪者などによって被害を受けているマップで流れます。
これに対する曲が「勇者の帰還」という曲で、最初に訪れた時にジンの呪いが流れているマップは、ボスなど倒したりして問題が解決すると勇者の帰還という曲に変わります。「ジンの呪い」という曲名にした理由は、恐らく一番最初のシナリオが、ジンの呪いからサスーン城とカズスの人々を解放する時に流れるためでしょう。
違う曲名にも出来たと思いますが、この曲名の方がクリア後にユーザーが音楽を聴きながら体験を振り返る際に、曲名と曲の記憶が一致するからだと思います。
(図左:こちらはサスーン城。やはり全員呪われている。この城は隠し通路も多く複雑な階層になっている。)
(図右:サスーン城左の塔。最上階の宝箱にアンデットに絶大な力を発揮する「ワイトスレイヤー」がグリフォンによって封印されている。手に入れたら即行で赤魔導師の右手に装備だ!)
作曲者としての視点
この曲は後に発売されるリメイクでも素晴らしいアレンジに化ける曲の一つで、その理由がやっぱり原曲のフレージングの完成度がスゴイからでしょう。
曲構成は
イントロ→主題→展開→イントロ→リピート
イントロ
三角波によるベースライン(リフ)「んっ、んっん、んっ、タんっん」が印象的。
この「タ」の部分で不協和音を使用している部分がより印象的を強くしている模様。
主題
「んならり、なれろり、な〜、らなれりらり〜」
如何にも「モード」って感じの主旋律に対して、小節終わりに流れるもう一方のメロディ
「た〜ら〜れ、た〜ら〜り」
これがさらに曲を魅力的なものにしている。その原因として、元のイントロのリフのリズムが良いから主旋律とマッチするでしょうね。良いメロディの原因はやはりリズム。
このメロディが1オクターブ上がって繰り返される。
展開
ここはようやくメロディらしいメロディという感じのメロディですね〜
というか上手い感じにまとめさせてください。
私思うんですが、この曲・・・ぶっちゃけ・・・
「呪いの呪文のようなメロディですね」
・・・上手くまとまったと思います。
次回は