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YOUTUBE で私がいつもチェックしている動画チャンネルを紹介していきます。
今回は、ドリームシアターを始めとするプログレメタル系のキーボーディスト動画が多い「Synth Cloud」というチャンネルです。
早い話、そういうバンドを好きなファンが作っているチャンネルなのですw
(記事の内容がかなりドリームシアターに偏りますがご了承ください)
Synth Cloud とは?
Synth Cloud は2008年頃から投稿していて、当時は「Space4keys」というチャンネル名でしたが、次第に「S4K」に代わり、現在は「Synth Cloud」と改名されました。
彼らは YOUTUBE でいち早くキーボーディストのためのコミュニティ動画のチャンネルを立ち上げました。
私の見解では当初はメタル好き、ドリームシアター好きのキーボード弾き友人同士の集まり、という感じで色々なキーボード、シンセサイザーの魅力を視聴者に紹介すべく、動画を投稿していました。
演奏内容としては、彼らが好きなドリームシアターを始めとするプログレメタルやピンクフロイドなどのカバーが中心でしたね。
それからシンセで即興演奏するパフォーマンスが多いので、アドリブとか見るの好きな人は楽しめると思います。
フラッグシンップシンセで音数の多い即興演奏をよくアップしています。
サウンドパック販売
当初はドリームシアターのキーボーディストである、ジョーダンルーデス、ケヴィンムーア、デレクシェリニアン、シンフォニーエックスのマイケルピネーラ、イエスヨハンソンなどのリードサウンドを解析し、それらを実機のモデルだけでなく様々なシンセで鳴らせるくらいサウンドを近づけていました。
KORG Trinity、KURZWEIL K2600X を始めとしたサウンドが中心でしたが、キーボードパートによるサウンドメイキング、プログラミングを中心にスプリット、レイヤーサウンドをアップし始めました。
その延長で、サウンドライブラリー、いわゆるサウンドのパッチ集を販売します。
それがこちらの「Synthonia」というサイト
(S4K のリーダーである Claudio と Alex が中心となってプログラミングしている模様、特に Alex のデモ演奏はテクニカルでおすすめ)
例えば、ドリームシアターやピンクフロイドのカバーをしたい、だがフレーズはコピー出来ても本家と同じようなサウンドが作れない。
そんなキーボーディストたちをターゲットにしてます。
こちらはナイトウィッシュのサウンド。
前述した通り、プログラミングやカバー技術に関しては並ならぬ知識、解析を行なっており、その曲を弾くために必要なスプリット、レイヤーサウンドをプログラミングし、デモ演奏を投稿。
普通は自分で作りたいので自分で作って近づけようとしますが、ただプリセットをレイヤーするだけでも雰囲気が出るものもあれば、完全に作らないと似せれないようなサウンドもあります。特にMIDI周りのプログラミングの部分ですね。
レイヤースプリットのアイデアはどんなジャンルをやる上でも応用できるので、プログレやメタルだけと思わず見て欲しいですね。
Korg Kronos SFAM Pack V1.5 + Bonus Samples + 2 J. RUDESS Solo Cover
(DTの最高傑作、SFAM のキーボードパートのサウンドパック。KRONOS でそのパッチが使えるよう、曲順にコンビネーションモードでプログラミングされている。こちらのパッチは上記の二人ではなく、S4K の Niki と Alburt が作成した模様。Niki は過去の動画でよく出てくるが演奏は少し苦手な模様)
(ダイジェストでパッチ集が聴けます、内容はアルバムバージョン)
コピーサウンドとなるとやはり彼らが好きなドリームシアター、ピンクフロイドなど有名どころに偏ってしまいますが・・・、その延長で各シンセサイザーの独自のパッチ集を作ってそれを販売するようにもなりました。
本人たちのデモはもちろん、サウンドパックを買った人が拡散したりプレビューしたりします。
キーボーディストの顔、リードサウンド
リードサウンドはギターでいうならギターソロで弾く自分のサウンドの象徴のようなもの、それはキーボーディストも同じことです。
DT の三代目、ジョーダンがサウンド管理の利便性、時代の流れにより K2600X から KORG OASYS、KRONOS へ機材を変えた時にもファンからはリードサウンドが劣化した、K2600X の方が艶やエッジがあったなど、そのような声もありました。
実はそれは私も思っていたことです。
そのため、OASYS よりも KURZWEIL を求めるユーザーも結構いましたね。やはりそれくらいアーティストのシグネチャーリードサウンドに関しては特徴があります。
プリセットのリードサウンドはだいたい無難な音が多いのですが、自分が好きなキーボードプレイヤーの音色に似ているサウンドを探し、その音色をベースにカスタマイズしていきます。
余談ですが、ジョーダンの使っていた Liquid Tention Lead は、確か16サンプルくらいから構成されていた気がします。クラリネットやシンセなどの波形から何重にもレイヤーされて作られていました。もちろんプログラムモードだけでです。
どうしてもKURZWEILのサンプル、KDFX エフェクターでなければ同じ音は出せないという。
メタル志向のキーボーディストにとっても、ソロを披露することがほとんどなのでリードサウンドは自分の顔みたいなものです。
前述したドリームシアターのジョーダンのLiquid Lead、デレクの Trinity MOSS 音源から生み出した Monstar Lead など、個性的なリードサウンドを追求し、新たなリードサウンドを提案してますね。
単純に音自体だけではなく、ジョイスティックのX軸、Y軸にそれぞれどのような効果をアサインするかによっても表現力が違います。
ピッチベンドのレンジ幅はもちろん、フィードバック効果、LFOでワウのような表現をアサインしたり、モジュレーション、アフタータッチでも個性を出しています。
現在の動向
当初よりチャンネル登録者が増え、DT好きを中心に主にメタル系なキーボーデードプレイヤーに支持されてますね (推測ですが)
現在登録者数は2万程度ですが、プログレメタルキーボードという連中の集まりですので、やはり内容は濃く、見ているだけで酒のつまみになるレベルです (私は酒は一切飲みませんが)
コンテンツの内容としては以下な感じ。
サウンドのプログラミングデモから、DTの演奏、リードサウンド、Synthonia関連、ソロなど色々あります。
現在では、そのサウンドパック販売も兼ね、即興演奏、シンセジャムを中心に自分たちのサウンドや演奏を見て欲しい、というキーボーディストをターゲットに動画をアップしています。
S4K チームに参加したら人が寄稿できるのかな?
本人たちと同じ機材を使わなくても、自分のシンセでサウンドを追求して披露するキーボードプレイヤーの姿を見れるのは楽しい時間です。
音色が多少違ってもそれもまた味だったりして、キーボードプレイヤーは見ていて楽しいと思います。
こんな方へおすすめ
- 海外のメタル系バンドが好きで、カバーやコピーをしていて参考にしたい
- ドリームシアターが好き
- 色々なシンセサイザーの音色をチェックしたい
- シンセサイザーの使い方、可能性を知りたい
- コンポンテラリーなアドリブのフレージングを知りたい
- 色々な音色をどのように弾くのかのアイデアを得たい
- サウンドパックが欲しい
- 色々なキーボーディストの演奏を視聴したい
- キーボーディストが好き
ドリームシアターライクな即興演奏が中心ですが、好きな方は見ていて楽しいと思います。
最後に
キーボーディストは単に各メーカーのシンセサウンドをチェックしたいだけではなく、一定の演奏レベル、またはジャンルのフレーズの演奏をみて参考にしたいのもあると思います。
その方が自分が使う用途、コピーやカバーしたいバンドでのサウンドのイメージがしやすいからですね。
単発のチャンネルで見ていくと他にも色々な動画がありますが、キーボードプレイヤーのコミュニティ動画として Synth Cloud はオススメです。
ぜひ、リードサウンドが好きな方もチェックして見てください。
掘り下げていくと色々な関連動画も出てきますので、色々なキーボードプレイヤーを知ることもできて参考になりますよ (ここが重要)
他にも色々なプレイリストがあるのでチェックして見て欲しいと思います。