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ゲーム音楽の巣

フリー音楽素材サイト「音の園」の管理者及び作曲者。このブログではキーボーディスト、ゲームミュージックの作曲を中心に音楽雑記を書いています。4月はバトル系の素材曲を作っています。健康第一。

【作曲】和風っぽい曲の作り方『ペンタトニック』と『和楽器』を使って作曲しよう!

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花のイラスト・フリー素材/壁紙・背景No.804『和風・墨絵・鳥・ユリ』

和風テイストな曲を作る上で重要なことは「和を感じさせること」これに尽きます。

では、一体音楽、曲の中で何が「和」を感じさせるのでしょうか?

今日は和風の曲を作る上でちょっとしたコツについてお話をしたいと思いますので、手っ取り早く「和風っぽいテイスト」を出したい方は参考にしてみてください。

前半は音楽理論である「ペンタトニック」を用いた曲例を中心にお話しますが、後半はそれを抜きにして「和」を感じさせる要素を考えてみたいと思います。

目次

「メロディ」で和を感じさせる

メロディ」だけで和を感じさせることは出来ますか?

はい、出来ます。

音楽理論でいうところの「ペンタトニック」という音階 (スケール) を使用すれば、和風テイストをメロディに纏わせることが可能となります。

(本記事では和を中心に話を進めます)

ペンタトニックとは?

ペンタトニック・スケールとは、メジャースケールの「4度7度を省いた音階です。「ヨナ抜き音階」とも呼ばれています。

ヨナ抜き音階 - Wikipedia

Cメジャースケールを例に上げて考えみると

ドレミファソラシド」ですよね。

これから4度と7度を省くと「ドレミソラド」となります。この音階、音を使うと一気に和風っぽくなります。

Cペンタトニック

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シンプルなループですが、こちらをお聴きください。

 夕凪の唄

Cメジャーペンタトニックだけで作られています。

どうでしょう、和風っぽいでしょうか?

ペンタトニックはジャンルによってリズムが重要になる

ペンタトニック・スケールは、和風視点で考えると風情のある独特な音階なのですが、一歩使い方を誤ると「田舎っぽい」「田舎たい」という印象を与えてしまいます。

それが意図した田舎っぽさなら何の問題もありませんが、所謂「ダサい」という意味合いになっているとマズいです。

特に私の経験からだと「フレーズのリズムがその曲にマッチしていない」ことがそのような印象を与えてしまう要因として挙げられます。

例えばロックな洋楽の曲でもペンタトニック・スケールは基本的な音階なのでバリバリ使われるのですが、カッコよく聴かせるには「リズムがキモ」となってきます。

私はペンタトニックを覚えたての頃に「よし、とにかくドレミソラドを使えばいいんだな!」という感じで思うがままにソロを弾いて「イナタイわ」と言われていました (笑)

このように、どの曲にも言えることですが「フレーズやメロディというのは、ジャンルによっては"リズム"が変わると全く違う印象を与えてしまう」ということを覚えておきましょう。

「音色」は和楽器を使うと伝わりやすい

例えば音楽をやっていない人が、理論抜きにして曲に和風な雰囲気を感じる要素として、メロディと同じくらい重要なのが「音色」になります。

ペンタトニックに拘らない和風曲の例を紹介します。

 夏祭り

お祭りの時期になると、神輿の周りに団体で群がりながら「横笛」を吹いたり、「太鼓」でリズムを鳴らしながら歩きまわるイメージがを想像出来るかと思います。

聴く人々のイメージをなるべく「和」に近づけようとするならば、これらの伝統的な要素を無視するわけにはいきません。

調和

フレーズはペンタトニックではありませんが、音色は尺八を使用しています。イメージは環境音を組み合わせたヒーリングミュージックですが、このような和の表現もありだと思います。

こちらは純和風で、琴の音階を「古今調子」と呼ばれるもので構成しています。ソラシドレで2オクターブの駆け上がりをリピートしています。

以心伝心

笛はペンタトニックから外れたメロディになります。ですが、和風っぽさは出せていると思います。

というわけで「和楽器」を使用するという選択肢はアリです。

コード進行

やはりコード進行も和風に直結する重要な要素になります。

というのも、もともと昔はコード進行を意識して笛や太鼓で演奏していたわけではありませんが、そういった音楽理論を用いた上で、和をイメージして作られた曲は今日で様々存在します。

低音 (ベースライン) を全く排除した、メロデイとリズムだけで構成された上記のようなお祭りっぽい曲の他に、しっかりとバンド演奏で表現されている曲もあります。

 夕凪

こちらは冒頭で最初に紹介した「夕凪の唄」のアレンジです。ベース、ドラムを加えたバンド編成に、ギターの代わりに琴を入れメロディは笛です。ストリングスも入れてみました。

邦楽でももちろんたくさんありますが、その中でも「演歌」というジャンルは構成、イメージなども一番和に直結すると思います。しかし、では「演歌を参考にしてください」では少し極論になってしまうので、もう少し BGM 、劇伴の視点で考えてみます。

こちらは私の好きな「鈍色のバタフライ」という、人狼ゲームがテーマのサウンドノベルですが、「0:51〜」から流れるこのテーマ曲は、最近すごく和を感じた曲でした。

コード進行もその要素を出していますが、テンポやフレーズも重要になってくると思います。ですが、音色は和楽器というわけではありません。

これが音色以外の部分から和を感じさせるヒントなのかな? と思います。 

和風のイメージは進化している

まだまだ和風というイメージは色々な作曲家の曲や、ゲーム、ドラマなどの作品を通して進化しています。

例えば「大河ドラマ」や「アニメ」などの音楽に耳を傾けると一番わかり易いと思います。「花燃ゆ」などは、途中で声が入るとやはり壮大で大河らしい印象も受けますね。

オーケストラは西洋の音楽から来ていますが、演歌でも大河ドラマでも関係なく使用されています。

展開や、フレーズ、リズムを聴きながら、どのように和の要素を表現しているのかも注目したいところです。

もしかしたら和というのは、元来あった表現方法だけでなく、このように「作られてきたイメージ」によって進化してきたのかもしれません。

大河ドラマのテーマやオープニングはこうだ、という昔の流れから、新しい作品を担当する作曲家の方が、基本は踏襲しつつも、作品の世界観に合わせて新たな歴史音楽の表現に挑戦しているのかもしれませんね。

「もののけ姫」は調べてみると舞台設定は特に日本としてないようですが、そのような偏見無しで聴いてみてもどこかやはり和風、日本のどこか、という印象を感じます。または、それに近い新しい何か、という言い方が妥当なのかもしれません。

もちろん人によって感じ方が違うと思いますが、「どこが和風らしいのか」という部分と「自分はどこがそう感じたのか」が重要だと思います。

どんなジャンルの曲でもそのように意識していけば、少しずつそれらのテイストを取り入れていけるのではないでしょうか?

オーケストラを和楽器だけで表現

オーケストラ、西洋から発祥した楽器が和を感じさせることも出来るという反面、逆に和楽器で西洋を感じさせることはどうなのか?という疑問もあります。

私の大好きな「ドラゴンクエスト」の音楽を例に上げてみると、過去に発売された「ジパングワールド」というアルバムが存在します。

ドラクエ1〜4の楽曲からセレクトし、元々オーケストラで作られた曲を和楽器の音域で演奏出来るようにアレンジされています。

・ドラゴンクエスト「ジパングワールド」

 

ジパングワールドは和楽器でドラクエの曲を演奏したアルバムですが、めちゃくちゃ和風なんですね (笑) そのようにアレンジされているのもありますが、曲のメロディやフレーズ自体は原曲のフレーズです。

アレンジの方向性としては、オーケストラを和楽器にアレンジ出来るかどうか、だけではなく、和楽器でもドラクエらしさを出せているか? が重要であると思います。

しかしメインのメロディはそのままで「和」を出すことに成功しているのを見ると、この場合「メロディ」ではなく、「和楽器の音色」が主に重点になると思います。

和のイメージを構成している要素

和というイメージは、根底を辿れば色々と伝統、表現方法があるとは思いますが、アレンジ面で考えてみると、どの方法も「一つの方法に過ぎない」と言えるかもしれません。それは広い意味で考えると、進化してきたから、と言えます。

大河ドラマも、あくまで人の手によって作られてきたイメージであるのですが、それらをメディアを通して体験してきた私たちは、それが和のイメージの一つである、と認識します。そうなると、もはやペンタトニック云々とかいう次元の話ではなくなります。

つまり根底にある「お祭り」のような「トラディショナルな表現方法」に加えて、大河ドラマのテーマのように「作られてきた和のイメージ」による二種類の表現方法が存在すると思います。

しかしそれらのオープニングテーマは、主に作品の主題を一曲で表現しようとするものだとは思いますので、それが別に「和を表現しようとしているのかどうか」は、私の知るところではありません。

ただ、イメージとして日本の歴史を演出するような動画と合わせて表現することで、そのような「和」のイメージを抱くのです。

最後に

簡単でしたが、和風テイストを出す方法についてでした。

途中で少し精神論的な話に脱線していましましたが、テーマが大きくなりすぎると収集がつかなくなりますので、あくまで参考程度に、で良いと思います。

いずれも重要なのは、基本を押さえて「楽曲にどううまく取り入れるか」ということなので、そこから先は作曲家各々のイメージや実験によるところが個性の分かれ目になってくると思います。

ですがそれは次のステップの話になってくると思いますので、まずは今回の冒頭で簡単に紹介した「ペンタトニック」と「和楽器の音色」で和風テイストを出してみましょう。

案外すぐに表現出来ると思いますのでぜひ試してみてください。

↓ こちらは和風、日本風をテーマに作曲した BGM になります。

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