スーパーファミコンでENIXから発売された「ミスティックアーク」
僕は当時小学生でこのソフトを絶対に買うと決めていたんだけど、決め手はとにかくゲームのCMが印象的で、ガキンチョながら今までにないRPGだと肌で感じていたんです。
CMで流れた音楽に鳥肌が立った。
そんな素晴らしい音楽を中心に、このゲームを振り返りたいです。
作曲は「森彰彦」さん
作曲者の森彰彦さんを知ったのはプレイ当時ではなく、だいぶ経って音楽の道を志したくらいからだったと思います。
でも、その頃にはもう亡くなられてました。
早くに亡くなられたのと、情報があまり無いので、他に手がけたゲームだと「ワンダープロジェクトJ」や「ごきんじょ冒険隊」くらいしかしか知らないんですが、いずれも素晴らしいサウンド。
ごきんじょ冒険隊の戦闘曲はジャズ、斬新で素晴らしいです。
スタッフが豪華
このゲームはの魅力的な点としてキャラクターとモンスターグラフィック、斬新なコマンドシステム、衝撃のラストへ向かうストーリー。
そして音楽。
キャラクターデザイン:山田章博
モンスターデザイン:米田仁士
音楽:森彰彦
今見ても最強メンバーなんだけど、ゲームで流れる森彰彦さんの音楽がガチでやばい。
わずか数秒のCMで流れたその曲に惹きつけられて、ゲームを買ったらこの曲が聴けるんだ、とワクワクしてました。
それが、ゲームオープニングで流れるメインテーマ曲「
教会で流れるような美旋律で、神々しくもどこか悲壮的ですが中毒性があるんです。
当然ミスティックアークのサウンドトラックはプレミアになってて、1万〜2万が当たり前だったんですね。買いましたよ、大人になってからヤフオクで。
そしたらアレンジバージョンが入ってて、スーファミの内蔵音源を超えたサウンドとアレンジがそこに。やばいっしょ。
音楽ジャンルが豊富
プレイ当時でも良い曲ばかりだって思ってたのが、実際に大人になって音楽、作曲をやってからも聴いてますます惹きつけられたんです。
森さんが作るバラエティ豊かな曲が最高で、あの時代のゲームで言ってもトップクラス。
関心するのが「音楽ジャンルの広さ」です。
ゲームの中でも特にRPGは、様々な音楽ジャンルの知識が必要です。
ゲーム自体はかなり独特な世界観やシステムでありつつも、音楽は「分かりやすくてキャッチー」
とにかくメロディが歌える。
キメ部分とか曲のピークの盛り上げ方、ハーモニーもすごいことになってる。
どの曲を聴いても隙がない作りです。
ジャズやフュージョン、ブルーズに精通してるって言うのが分かる曲がたくさんあって、ゲーム用に分かりやすい展開になってて、面白い雰囲気。
元気の良いバンドサウンドをベースに絡ませる壮大なオーケストラのアレンジも、ゲームらしさを前面に出した分かりやすさでグッド。
バンドサウンドのアレンジ、オーケストラのアレンジ、シンセリードを前面に出したサウンド。
あと何と言っても素晴らしいのが「バトルテーマ」
何が素晴らしいって「展開がすごい」「かっこいい」「メロディがいい」
プログレと言ってしまってもいいくらい、リズムチェンジをするし、美旋律だから全く違和感がないし、聴いていて飽きない。
ループ前の処理とか
「こう戻すかw すげーな」っていう感じで。
どんどんメロディを優先して展開していく曲に、普通は戻すのが大変なんだけど、聴いていて収集がつかなくなると思いきや、ループ前への戻し方がうまいw
バトルテーマはこんな攻めたアレンジが大事だよなーって思わせてくれます。
普通に作ってんじゃねーぞボケ!って。
いやはや、捨て曲が1つもない、ってこのこと。
スーファミサウンドの可能性
今スーファミ音源で作曲してるのもあって、やっぱり当時のスペックでこれだけの表現をするのってすごいなーって思うわけですね。
このダンジョンの曲とか、空間の作り方やばいなって。
もちろん、過去に作ってきたゲームのシステムや資産の応用があって最高峰のゲームが出来上がるわけなんですが。
やっぱり続けてきた経験値がすごい人たちが作るものって最強だなって。
スタッフ、関わる人間の力がすごいとすごいもんが生まれると改めて感じるわけですね。
終わりに
ミスティックアーク知らない人にはすいません的な記事ですが、たまには好きな音楽について書くのもいいですね。
作曲者の森さんは1998年に早くに亡くなられてるんですが、ミスティックアークの発売の1995年から3年後です。もっと曲を聴きたかったですね・・・
僕はゲーム音楽好きなんですけど、深く研究してるわけじゃ無いから自分が好きなのだけ深く聴いてる感じです。
ただ、今スーファミ音源にハマっていて、この時代ってサンプリングがゲームによって違うから音の作り方や表現を見ていくのが楽しい。
進化してるんですよね、ベースになってる資産は同じでも。
音源が豪華じゃなくても、ハーモニーとかメロディ、リズム、曲の展開の価値は色褪せないって本当に痛感してます。