Photo by いらすとや
キーボーディストのみなさん、バンドのアレンジに悩んでいませんか?
キーボードは色々な可能性を持っているので、その分アレンジ方法も多岐に渡ります。その為か、しばしば混乱を招くのです。
今日はキーボードパートのアレンジをする上で、初心者が陥りがちな問題をピックアップしていきたいと思います。
また同時にすぐ実行できるアイデアも紹介したいと思います。
目次
はじめに
キーボードのアレンジと言っても様々なパターンがあります。
少し例を上げてみると
- キーボードの音が入っていない曲に参加する、音を入れる場合
- バンドのオリジナル曲をアレンジする場合
いずれも「どうアレンジするのが正解なのか」という点で悩むと思います。しかしこれが実は盲点。
結論から言うと「正解は無い」です。
ただ「どんな方法がベストなのか」は常に考える必要があり、それはあなたがどういった状況下に置かれているかで決まると思います。
キーボードレスのカバーバンドの場合
キーボードの音がそもそも入っていないバンドの曲を演奏する時があると思います。
例えば、コピーバンドをやっていて「この曲やろうぜ」とギターかドラムが話を持ちかけますが、どうやらそのバンドはキーボーディストがいない。
しかもやろうぜと言っている曲には鍵盤楽器の音が入っていない。
でもやりたいと言っている、しかもノリノリだ。断りづらい。
さてどうするか?
弾くセクションを決める
最初から最後まで常に何かを弾いてなきゃやばい、という考えは捨てましょう。
それはセクションごとに全部アレンジを考えなきゃいけない、という発想に繋がります。
元々音は入っていないので、ぶっちゃけた話弾かなくても良いのです。
Bメロや間奏はタンバリンを弾いて、サビだけキーボードを弾くとかでもいいわけです。
「サビだけ弾くであとは任せた!(ドヤ顔) 」
...お、おう (汗)
困ったらオルガンで逃げ切れ!
(これさえ弾いておけば誰も文句は言うまいww)
どのような曲を演奏するかにもよりますが、ロック中心ならオルガンの音色で「パワーコード」を弾くアレンジがオススメです。
メジャーかマイナーかといった、コード感を決定してしまう「三度」の音を抜いたパワーコードなら、とりあえず他のパートに迷惑をかけることはほぼ無いです。
ポップスであれば、コードでそのまま弾くのも良いですね。ボイシング (和音の一番上の音) には注意しましょう。ボーカルの邪魔をしてしまうかもしれません。
ベースとドラムのアクセントの位置を聴いてそこに合わせるのもオススメですし逆もしかり、パワーコードなら全音符でも大概いけます。
サイドギターパートをキーボードで弾くのもオススメなので、リズムや曲の展開に合わせて試行錯誤してみましょう。
イマイチ単調と感じたら、部分部分でロータリースピーカーのエフェクトを ON にしましょう。だいたいオルガンの音にはエフェクトの ON、OFF がプログラミングされてます。
オルガンで逃げ切るパターンは、キーボードパートの常套手段である。
本音をぶつける
あなたに必要なのは「やりたいか、やりたくないか」を決める事です。
アレンジがイメージ出来なければ厳しいですし、その曲が好きでもないなら無理にアレンジすべきではありません。楽しく演奏出来ませんし、自信を持って演奏出来ない以上、心から楽しめません。それを仲間に伝えることが大事です。
そもそもキーボードがいるのにキーボードの音が入ってない曲をやろうと言うな、という話です。
アレンジが出来るなら問題ありませんが・・・。
「おい、これキーボード入ってないぞ、自分だったらどう思うよこれ?」
いや、よく聴けよ思いっきり入ってるぜキーボード。
バンドのオリジナル曲をアレンジする場合
これが一番大変でしょうね。
これについてはホントに正解は無いので好きにやればいい、という話になります。
ですが大概悩む内容は分かりますので上げてみます。
コードのアルペジオを多用していないか?
無難は無難ですが、これに頼りだすと常用してしまってアイデアを出せなくなります。
「っく、またアルペジオか、そろそろネタ切れか...」
ホントにアルペジオ好きだよなお前。
常に両手で弾いていないか?
(いい加減そのとりあえず左手でベースをオクターブで弾く癖やめたら?)
クラシックピアノからスタートしたあなた、左手も常にベースの音を弾いてないと不安なんじゃありませんか?
もうその必要はありません、ベースはすでに独り立ちしていますのでそろそろその左手を鍵盤から離してください。
「いや、勝手に左手が弾いてるんだよね (笑) 」
何回言ってもそのクセ直らんよなキミ。
色んな音を試せ!
キーボードの特権である「色んな楽器の音を出せる」という部分をフル活用しましょう。
ピアノ、エレピ、オルガン、ベル、シンセリード、ストリングス、SEなど。
何かしらアイデアが出せるかもしれません。時には他のパートの仲間にもどの音が好みか聴いて見ましょう。
「このヘリコプターの SE とか入れてみるのどう? 」
うん、面白いけど却下。
仲間に意見を出させる
どれが正解かが分からないから悩んでいるということです。
つまるところ、いくつかの音色でも良さげだし、フレーズもまぁ良いとして、これと言った決定打が無い。
ぜひ一緒に演奏している仲間に聞いてください。
意外とキーボード以外のパートの意見が的を得ている場合もあります。
鍵盤楽器以外の意見を参考にしてみましょう。
「やっぱここシンセリードで速弾きかな? (真剣) 」
いや、バラードだぞお前、どう考えてもストリングスで白玉だろ (汗)
曲に対して本当に効果があるかどうかを考える
どういった曲の作り方をするかにもよりますが、ひとまず録音してみて自分の音に「意味があるかどうか」を自分なりで良いので考えてみる癖をつけるのがオススメ。
これは別にギターにも言えることです。
この音に意味があるか、を常に考えるのは重要です。最初はそういうのが「カン」になるとは思いますが、それでOKです。
常に自分の出す音に意味があるのかを考えてみましょう。
「てかこの音...今更だけど意味無いよね? (汗) 」
うん、先週から何十回も言ってるよね。
ボーカルパートと被せない
歌っているボーカルの後ろで一生懸命グリグリグリグリ弾いてませんか?
もしかしたらそれ、「邪魔」かも?
「ずっと言いたかったんだけどアンタの音さぁ〜、ウザすぎて超〜歌いヅライ!!」
ウソぉ〜〜ん...(泣)
無くても良い場合もある
もしかしたらそのセクションは「何も弾かなくても良い」かもしれません。
「弾かない」というのはそれだけで意味があります。
弾かないセクションがあるから弾く部分が引き立つ、という考え方です。
AメロもBメロも、無難にピアノでコードを弾いて誤魔化しているなと思ったら一度抜いてみるのも良いかもしれません。
「つーかここは弾かないぜ、だって効果ないだろ実際」
確かに。いやお前も成長したよなぁw
まとめ
- オルガンでパワーコードで乗り切れ!
- 不用意に左手でベースを弾くな!
- 色んな音を試せ!
- 自分の意見を伝えよう
- メンバーに意見を出させよう
- ボーカルの邪魔をしない
- 弾かない勇気を持つ
何もやらないのでは何も始まりませんので、とりあえず色々やってみましょう!
最後に
キーボードは最初のうちは引き出しがあまり無い場合が多いです。
また、音域が広い為他のパートを邪魔してしまう可能性があります。
音色に頼ることが逆にデメリットになる場合もありますので、音色も大事ですが出来ればフレーズやリフも考えてみましょう。
自分が好きなバンドの曲のキーボードのアレンジをよく聴いて、少しずつ引き出しを増やして下さい。そしてアイデアを出すことを恐れないでください。
同じ曲でも成長した後にアレンジを変えれば良いのです。
キーボードパートだからと言って自分だけで考えるのでは無く、仲間と意見交換を積極的に出し合ってください。
それがバンドメンバーとやる醍醐味の一つだと思います。
逆にあなたからも他のメンバーに意見を言ったりするのも忘れないようにして下さいネ☆
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(筆者は同じです)