Logic はマルチコア (HT) に対応している DAW ですが、いまいち各コアへの負荷率がバランス良く分散されていないのです。
現行機種の iMac を最近注文したのですが (まだ来てない)、CPU を i7 にするかどうか迷いました。
今の iMac では i5 で動かしていますが、DAW ならそれでも十分という声もあれば、Logic は HT に対応しているから i7 の方が良い、という意見もありました。どっちなんでしょ。
色々と調べた結果、結構 Logic を使用しててなるほど、って思った部分がありましたので共有したいと思います。
目次
CPUについて
PC で何をするにしても CPU は基本的に高いほうがいい、とはよく言います。
ですが、スペックを上げれば当然値段も上がるので、自分が何に使うかによってオーバースペックにならないようにコストパフォーマンスを考えますよね。
今の iMac であれば基本スペックでも十分ですが、今後数年 DAW で色々なソフト音源やプラグインを駆使していくとなると、基本スペックでは心もとないと思いました。
まぁ新型を前に買ってしまったのもあるので、すでに2年古いし。
Core i5 クアッドコア
Core i5 は 現行の iMac の基本スペックですが、私の今使っているものも一応 i5 になります。クロック数 (GHzとかいうやつ) は現行よりも少し低いですが、DAW では Core i5 でも十分だという声もありました。
i5 と i7 がどれほど違うのか、については体感していないので分かりませんが、注文した iMac が届いたら試したいですね。
私はそもそもマルチコアの知識も殆どなく、単にクロック数もコア数も大きければ処理能力が高いのだろう、というくらいの認識でした。
現行 Mac Pro の 6コア (HTで12コア) と、4コア (HTで8コア) で クロック数が Mac Pro より上の iMac では、どちらが DAW では有利かという意見もネットでありましたね。
こちらは、老舗音楽素材屋のサイレフォさんの記事。
CPUとDTMの気になる関係 | 近未来的音楽素材屋3104式
もう一つ、参考になったのが前述した Logic Pro の認定資格を持っている方のサイト。
かなり詳しくて参考になりました。
DTMを始める際の必要最低限の機材 | LogicDTM-Advisor.com
コア数とHT (ハイパースレッディング)
上記のサイレフォさんの記事によると、HT (ハイパースレッディング) とは、コアが手が空いている時に別の仕事 (処理) をしてくれるというものらしいです。
クアッドコアであれば、通常コアは4つですが、HT が有効になっている場合は8コアになり、クアッドコアよりも優れたパフォーマンスをするというもの。
先程 i7 か、i5 かという話題でしたが、i7 が HT に対応しているみたいです。
つまり、i7 であれば、見た目はクアッドコアですが、マルチコア (HT) に対応している Logic を使う場合8コアになるわけです。
これはクロック数が少し高くてもそんなに変わらない、などという話と少々違ってくるように思えますよね。
各コアへの負荷率
マルチコアについてはコア数が多ければ CPU の負荷率を分散出来る、というのは一応分かりましたが、そもそも一番重要なのは、動かす DAW が HT に対応していなければ無意味だということでした。
以前 Cubase は i7 の HT に対応していなく、i7 でやるほうが VSTi に不具合が起こるなどの問題があったそう。
HT に対応していない、または推奨されてない DAW に関しては HT が無い i5 を選択するほうが、動作も安定、値段も安いみたいですね。
ちなみに、SONAR は HT を推奨しているようなので i7 の恩恵は受けれる模様、また Logic は昔から HT に対応している DAW だったようです。
参考になったのは、先程紹介したサイトの記事でした。
Logic Pro X を薦める理由 | LogicDTM-Advisor.com
しかし次の問題は、私は DAW 側がどのように各コアに負荷を割り振っているか知らず、超テキトーに Logic を使っており、オーバーロードする瞬間も多々ありました。
こちらから Logic でマルチコアを引き出すためのヒントが得られます。
Logic Pro/Express:マルチコアのパフォーマンスを最大限に引き出すヒント - Apple サポート
Logic はトラックを選択すると、そのトラックの音源をすぐに鳴らせるようにスタンバイするので、それだけですでに負荷がかかっていました。
また、複数のプラグインを何枚も挿した何十トラックを同時に再生しながら、リアルタイムでレコーディングしようものなら、負荷の高い音源を使っている場合かなり CPU に負荷がかかります。
今思えば、 QLSO を使用してた時もやり方が悪く結構オーバーロードしてました。
各4コアにうまく負荷を割り振れれば良いのですが、いまいちその仕組がよく分かっておりません。
分かっていることは、先程書いたように選択しているトラックは音を鳴らせる状態にスタンバイするのですでに無駄なコアを消費しています。
その時に何の作業をしているかにもよりますが、ただ試聴しているだけであれば無駄なので、オーディオトラックを選択し CPU への負担を減らしたほうが良いでしょう。
各コアへの負荷率は、右上のCPUパラメータをクリックすればウィンドウが開きます。
私の適当な DAW 画面ではクアッドコアの為コア (メーター) が4つです。
こちらは Apple のヒントページの画像、i7 で Logic が HT に対応している為、8コア表示していることが分かります。
しかし真ん中のコアが余ってますよね、左のコアに負荷が偏っています。
これがイマイチまだ分かりません。
負荷を軽減する為、 MIDI トラックをフリーズしたり、センドでプラグインをうまくルーティングさせて省エネ対策する方法はよく聞きます。
あとは不要なトラックはすぐ消すなど (聴き比べたいから難しい)
1トラックで何枚もプラグインを挿すとコアへの負荷が分散されず1コアに対して負荷がかかり、オーバーロードするみたいです。確かに。
以下参照してください。
Macで音楽を作る話。Logicのマルチコア処理。 – エレパ スタッフブログ
スペックは最大にした方が良い
CPU とマルチコア中心の話でしたが、当然メモリも重要なんですよね。
32bit は4GBまでしか使えないので、DAW も64bit が普通になってきて16GBくらいが標準になってきてます。どんな音楽を作るかに始終しますが・・・。
ハードシンセで録音していくのであれば大丈夫ですが、ソフト音源中心なら PC のスペックは上げれるだけ上げたほうが良さそうです。
というわけで、あんまりまとまってないですが、これから DTM 本気でやる人はなるべくスペックに妥協しないようにしたほうがいいですね。
特に Mac は高いし後から変更できないので・・・
先日注文した iMac は i7 (27インチ 5K)、メモリ8GB (32GBに後から増設)、SSD 1TB (高い) にカスタマイズしました。
また届いてセットアップしたら DAW 周りの動作とかレビューします。
追記
何か Logic X 10.2.1 からマルチスレッドに対応したみたいですね。
こちらの記事を見つけました。
Logic Pro X 10.2.1 に追加されたマルチスレッド処理により負荷のかかり方が改善されている!! – どん底からの週末音楽生活
前々からよく検索で見かけたサイトさんですが、とてもわかり易くて Logic 関連の記事も多いのでオススメです。
あと、いつもブログで絡んで頂いてる id:cruller さんから DAW じゃなくてプラグイン自体がマルチスレッドに対応していない、とアドバイスをいただきました。確かに!!
id:cruller さん、ありがとうございます!
そもそもマルチコアとか、HT ばかりで「マルチスレッド」というワード自体が私の引き出しに無かった為、検索してもそれに至る回答がありませんでした。
【500枚】iMacでDTM。CPU分散について〈スペック〉Core i5 クアッドコアメ... - Yahoo!知恵袋
Logic 自体マルチスレッドに対応してても、個別の処理ごとに対応していたわけではなさそうですね。てかそれって結局殆ど恩恵受けれてなかったんじゃ・・・
今回のバージョンより、作曲過程の段階でマルチスレッドの処理項目を切り替えていくのが望ましいみたいです。これは良さそう。
Logic X を買ったものの、結局慣れた画面の Logic Pro9 でやっていたので、セットアップしたらこれを機に Logic X を勉強していきたいと思います。
曲作りばかりで、全然 DAW の機能を勉強してこなかったツケがきてます・・・。